🐼 当サイトのコンテンツ制作ポリシー
「ぱんだくりぷとの」のコンテンツ制作・編集ポリシーはこちらでご紹介しています。
この記事から分かること
- HyperEVMの始め方・使い方
- HyperEVMのお勧めプロトコル
- HyperEVMの仕組み
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
Hyperliquid(ハイパーリキッド)は、ユーザーに最適化されたオーダーブック型の分散型取引所です。
Hyperliquidは分散型取引所の取引を処理するHyperCore(Hyperliquid L1)と、HyperCoreと直接連携できるHyperEVMの2つで構成されています。

HyperEVMは2025年2月にリリースされた「Hyperliquidに組み込まれたEVM互換環境」で、HyperCoreの注文板(流動性)にアクセスして直接連携しながらEVM互換のアプリケーションを動かすことができます。

HyperEVMの最大の特徴はHyperEVM上の各プロトコルがHyperCoreの注文板に直接アクセスできる点で、簡単に各プロトコルのトークンをHyperliquid上場させたり、各プロトコル上から取引できたりします。
※従来のような各中央集権取引所と交渉を行って上場するといった手間・費用が必要なく、一貫してパーミッションレス。

市場品質の高い深い流動性を持つHyperCoreの注文板が、全てHyperEVM上のプロトコルの構成要素となる訳ですね。
比較項目 | HyperEVM | Ethereum |
---|---|---|
通貨 | HYPE | ETH |
ガス代(基本手数料) | 全てバーン | 全てバーン |
ガス代(優先手数料) | 全てバーン | バリデーター報酬 |
Dual Block構造 | あり | なし |
ガスリミット | Fast: 2M Slow: 30M | 可変(約30M) |
コンセンサス | HyperBFT(DPoS) | Casper FFG+ LMD GHOST(PoS) |
バリデーター報酬 | 新規発行のみ | 新規発行+ガス代 |
HyperEVM vs Ethereum 比較表
Hyperliqudiのネイティブトークンである「仮想通貨HYPE」は総供給枚数である10億枚のうち、約3.89億枚(38.9%)が未供給となっており、この一部が将来のエアドロップとなることが分かっています。
※一部はバリデーターとデリゲーターのステーキング報酬となる。



2025年2月に稼働したばかりのHyperEVMの使用はHYPEエアドロに繋がる可能性が高いので、本記事を参考に触ってみて下さい。
Hyperliquidの関連記事はこちら | |
---|---|
HYPEの買い方・ハイリキとは | Hyperliquidの使い方 |
HYPEのステーキング | HyperEVMの使い方 |
HyperSwapの使い方 | Hyperliquid紹介リンク |
HyperEVMの始め方・使い方


HyperEVMではガス代として仮想通貨HYPEを使うため、まずはHyperEVM上にHYPEを送金する必要があります。
※一回あたりのガス代は概ね0.01HYPEから0.02HYPE程度(0.5ドル前後)



本記事ではHyperliquidで仮想通貨HYPEを購入し、HyperEVMに送金する手順をご紹介します。
①Hyperliquidで仮想通貨HYPEを購入
「Hyperliquidで仮想通貨HYPEを買う方法」は、下の別記事で解説しています。


②メタマスクにHyperEVMを追加
次にEVM系の仮想通貨ウォレットにHyperEVMを追加しておきましょう。
本記事ではメタマスクを使ったやり方をご紹介します。
「こちらのChainlist」にアクセスして「Connect Wallet」を押すと簡単に追加できます。


カスタムネットワークで手動で追加したい方は、以下の情報を入力してください。
- ネットワーク名:HyperEVM
- デフォルトのRPC:https://rpc.hyperliquid.xyz/evm
- チェーンID:999
- 追加記号:HYPE
- エクスプローラーURL:https://purrsec.com/
>>公式ドキュメントでウォレットへの追加方法を確認した方はこちら(Hyperliquid docs)
③HYPEをHyperEVMに送金
「Hyperliquidのトレード画面」にアクセスしたら、画面下の仮想通貨HYPEの残高表示の右端にある「Transfer to/from EVM」を押します。


EVM Transferの画面が表示されるので、「Spot⇔EVM」の状態でEVMに送金するHYPEの枚数を入力し、ConfirmでEVMへ送金を実行します。





メタマスクの画面でHYPEが反映されていたら、HyperEVMの使用準備は完了です。
HyperEVMで触っておきたいプロトコル


HyperEVMのエコシステムは、大きく次の4つに分かれます。
- スワップ(AMMの分散型取引所)
- レンディングプロトコル
- リキッドステーキングプロトコル
- その他のファイナンス系プロトコル
本記事ではTVLや取引量が多く、特に人気の次の3つのプロトコルをご紹介します。
HyperSwap(AMMの分散型取引所)
「HyperSwap」は、HyperliquidのEVM環境「HyperEVM」上の主要なAMM型の分散型取引所です。
オーダーブック型のHyperliquidとは異なり流動性プールを作成してAMM形式で取引を行う形式のため、Hyperliquidに次ぐ取引場所としてハイリキエコシステム内で人気があります。


スワップと流動性の提供でもらえるポイントを稼ぐことで独自のトークン「$SWAP」のエアドロップが貰えます。
※$SWAPは保有することで、V2プロトコルの取引手数料の20%、V3の取引手数料の6%が収益として分配される予定。
HyperSwapは「ユニスワップのV2とV3」と同様のプロトコルを採用しており、価格全体に均一に流動性を配置する形式(V2)と価格範囲を自分で設定する集中流動性(V3)の2つを導入しています。





集中流動性の仕組みに理解がある方・積極的にポジション変更できる方は、APRの高いV3の「流動性マイニング」で高い利回りを狙えます。
※設定した価格範囲を外れると報酬が一切もらえなくなるので注意が必要


価格範囲の設定が難しい方は、V2で「インパーマネントロスリスク」を抑えて運用するのがおすすめです。
「HyperSwapの使い方・仕組み」は、下の別記事で詳しく解説しています。


HyperLend(レンディングプロトコル)
「HyperLend」は、HyperEVM上に構築された分散型のレンディングプラットフォームです。





HyperLendの貸借対応銘柄は、次の通りです。
- HYPE
- wstHYPE
- UBTC
- UETH
- USDe
- USDT0
「Aave」といった従来のレンディングプラットフォームと特に違いはありません。
(担保資産×清算閾値)/借入資産でヘルスファクターが計算され、1を下回ると清算が発生し、担保に預けた資産が清算者により価格が下がる前に売却される仕組みになっています。
ポイント制度が導入されており、仮想通貨の貸し借りを行うことで将来的にHyperLendからエアドロップを貰えます。
Harmonix(様々なプロトコルの集約)
「Harmonix」は、Hyperliquidエコシステム内の様々なサービスをHarmonix上に集約しつつ、様々な運用戦略でリスクとリターンのバランスをとりながら投資家に利益を提供しているプロトコルです。





以下のことを全てHarmonix上で行うことができ、Harmonixのポイントと運用先のポイントを二重取りできます。
- HYPEのネイティブステーキング
- Hyperliquidを利用したデルタニュートラル
- Pendleを活用したデルタニュートラル
- Solv Financeでのステーキング
- HyperEVM上での仮想通貨スワップ
- 仮想通貨のブリッジ
特にHYPE現物とHYPE1倍ショートのデルタニュートラルは利率が高く、Harmonixの運用先として人気があります。


Harmonixを経由させることでプロトコルリスクが追加されますが、Harmonixのポイントを二重取りできるのはお得なので、エアドロップを積極的に狙いたい方はHarmonixを利用しましょう。
「Harmonixを活用したHYPEステーキングのやり方」は、下の記事で詳しく解説しています。


その他のHyperEVMエコシステム
その他のHyperEVM内のプロトコルは「Hyperliquid.Wiki」で一覧で確認できます。


HyperEVMの特徴


HyperEVMの特徴は次の3点です。
①HyperCore注文板との相互作用
HyperEVMの最大の特徴は、HyperCore(Hyperliquid L1)上の取引所の注文板(流動性)と相互作用できる点です。
HyperEVMはHyperliquidと別のブロックチェーンではなく、同じ「HyperBFT」と呼ばれる取引処理の仕組みで同じ「バリデーター」が取引処理を担当しています。


例えばWeb3プロトコルの開発者は、Ethereumと同様にHyperEVM上でERC20トークンを発行でき、HypereCore側でもパーミッションレス(許可承認不要)で作成・上場できます。
※従来のような各中央集権取引所と交渉を行って上場するといった手間・費用が必要ない。
Hyperliquidで取り扱われるトークンとHyperEVMのERC20コントラクトがリンクしているため、HyperEVMのプロトコル上でそのトークンを使用しつつ、HyperCoreの注文板で取引することもできます。



アプリケーションの構築・利用・取引が実質的に同一チェーン上で行えるので、従来のCEXとDAppsのような区分がなく便利という訳です。
他にも「Hyperlend」といったレンディングプロトコルで借り手の清算判断を行う場合、当該トークンの価格をHyperCore注文板から読み取り、実際の清算作業はHyperCoreと連携して直接スワップを行ったりできます。
※write system contract(書き込み専用コントラクト)を通じて、HyperEVMからHyperCoreの注文板に注文を出す。
②デュアルブロック構造
HyperEVMでは「デュアルブロック構造(Dual-block architecture)」と呼ばれる、独自の取引処理のブロック生成の仕組みを採用しています。
HyperEVMでは各トランザクションが目的別に次の2つのブロックに分けられて処理されます。
- 高速ブロック:ブロック時間2秒/ガスリミット2M
- 低速ブロック:ブロック時間1分/ガスリミット30M
一般的にユーザーは1ブロック辺りの処理時間を求め、開発者は複雑なコントラクトのデプロイなど、大きなトランザクションを含めるために大きなサイズのブロックを求めます。



両者のニーズを同時に解決するのが「デュアルブロック構造」です。
開発者はHyperEVMの取引を小さい高速ブロックではなく大きい低速ブロックで処理するように設計できます。
必要に応じて大きいブロックと小さいブロックに分離されて処理されることで、ブロックあたりのガスリミットが無駄なく活用され、全体のネットワーク帯域を最大化しやすくなる訳です。
③ガス代のバーンメカニズム
HyperEVMのガス代は他のEVMブロックチェーンとは異なり、全てバーンされ市場流通量から除かれます。
比較項目 | HyperEVM | Ethereum |
---|---|---|
ネイティブ通貨 | HYPE | ETH |
ガス代(基本手数料) | 全てバーン | 全てバーン |
ガス代(優先手数料) | 全てバーン | バリデーター報酬 |
バリデーター報酬 | 新規発行のみ | 新規発行+ガス代 |
HyperEVM vs Ethereum ガス代構造比較
EVMチェーンではしばしば「EIP-1559」と呼ばれるEthereumが導入しているガス料金システムが導入されており、次の2つに分けてユーザーはガス代を支払います。
- 基本手数料(Base Fee)
- 優先手数料(Priority Fee)
基本手数料は全てバーンで市場の流通から完全に取り除かれ、優先手数料は「バリデーター」の報酬に追加されます。
HyperEVMもこの「EIP-1559」の基本手数料+優先手数料の構造を採用していますが、HyperEVMでは全てのガス代をバーンしています。
従って、ハイリキバリデーターの報酬は総供給枚数の10億HYPEのうち「Future Emissions」として割り当てられている3.89億枚の一部のみから提供されています。



この分のAPRも約2%で低めに設定されています。
Hyperliquidがユーザーの最適化を最優先にしており、運営側の報酬を低く設定していることがガス代のバーンからも分かります。
現在の仮想通貨HYPEのバーン状況は「HYPE Burn」よりリアルタイムで確認できます。


Hyperliquidの関連記事はこちら | |
---|---|
HYPEの買い方・ハイリキとは | Hyperliquidの使い方 |
HYPEのステーキング | HyperEVMの使い方 |
HyperSwapの使い方 | Hyperliquid紹介リンク |

ご覧いただきありがとうございました。
本記事に関するご質問・ご感想はコメント欄か下記のお問い合わせページ・XのDMよりお送り下さい。丁寧に回答させていただきます。
メールアドレスはこちら:contact@pandacrypto.xsrv.jp

ご覧いただきありがとうございました。
本記事に関するご質問・ご感想はコメント欄か下記のお問い合わせページ・XのDMよりお送り下さい。丁寧に回答させていただきます。
メールアドレスはこちら:contact@pandacrypto.xsrv.jp
仮想通貨に関する注意喚起



仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。
金融庁 | 暗号資産の利用者のみなさまへ |
警察庁 | 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください! |
消費者庁 | 投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について |
国税庁 | 仮想通貨の税務上の取扱い-現状と課題- |
政府広報オンライン | 暗号資産の「必ずもうかる」に要注意! |
日本暗号資産取引業協会 | 暗号資産に関するトラブルにご注意ください! |
国民生活センター | 暗号資産に関する消費者トラブル |
コメント