この記事から分かること
- ETHのおすすめステーキング方法
- ETHステーキングの利回り・報酬
- ETHステーキングの仕組み
- ETHステーキングのリスク
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
仮想通貨ETH(イーサリアム)は、「Proof of Stake」と呼ばれる合意形成の仕組みを採用するブロックチェーンとなっており、ステーキングを行いセキュリティに貢献することでETHの枚数が自動で増えます。

仮想通貨ETHをステーキングした(またはされた)「バリデーター」は、ブロックチェーン上で発生した取引をルール通りに正しく処理し、その報酬としてETHの新規発行分やガス代の優先手数料等を受け取る仕組みです。
ルールを破ると仮想通貨を没収されるリスク(スラッシング)があるため、バリデーターは正しく行動して報酬をもらうインセンティブがあります。

ETHのステーキング報酬は次の8つの活動毎に提供され、本記事更新時点では年間利率は全て合計して3%前後で推移しています。(どのやり方でも基本は全部もらえます)
- ブロックの提案
- 提案されたブロックへの投票(source)
- 提案されたブロックへの投票(target)
- 提案されたブロックへの投票(chain)
- 迅速なブロックへの投票
- 同期委員会への参加
- 優先手数料が設定された取引の処理
- 取引順序からのMEV抽出
さとうこの記事を最後まで読むことでおすすめのETHのステーキング方法が分かり、今日から簡単にETHを自動で増やせるようになります。
本記事の参考文献
- https://ethereum.org/en/developers/docs/consensus-mechanisms/pos/rewards-and-penalties/
- https://beaconcha.in/
- https://ethos.dev/beacon-chain
- https://benjaminion.xyz/eth2-annotated-spec/phase0/beacon-chain/#rewards-and-penalties
- https://consensys.io/blog/what-is-staking
- https://eth2book.info/capella/part2/incentives/penalties/
ETH(イーサリアム)ステーキングのお勧めのやり方


仮想通貨ETH(イーサリアム)のステーキング方法は4つあります。
| 運用方法 | 最小枚数 | 手数料 (ガス代以外) | 年間利率 (APR) | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| ソロステーキング | 32ETH | なし | 約3.0% | 不可能 |
| SaaS | 32ETH | 5~25%程度 | 約3.0% | 難しい |
| リキッドステーキング | 超少額可 | 10%程度 | 約3.0%+α | 普通 |
| 中央集権型取引所 | 超少額可 | 様々(後述) | 約2.2% | 簡単 |
2026年最新 ETHステーキング概要表


「ソロステーキング」は32ETH(1500万円以上)が必要で、取引を処理するハード・知識も要るので非現実的です。
「SaaS(Staking as a Service)」も同様に、32ETHまたは32の倍数のETHが必要でハードルが高いので本記事では割愛します。
「リキッドステーキング」は「債権トークン」と呼ばれるトークンを獲得でき、債権トークンをETHのステーキングとは別に再運用できます。
運用のやり方は無限にあるため初心者にはやや難易度は高めですが、DeFiに慣れている方にはおすすめできます。
「リキッドステーキングの仕組み・やり方」は、下の記事で詳しく解説しています。


万人におすすめできる方法は、日本の仮想通貨取引所で行うETHステーキングです。
取引所の口座にETHを置いておくだけで報酬が配布される所も多いので、手間がかかりません。
ETHステーキング対応の国内取引所
仮想通貨のステーキングに対応する日本の取引所は、次の通りです。
| 取引所 | |||||||
| 利率 | 2.11% | 2.00% | 2.30% | 2.25% | 1.90% | 1.30% | 1.87% |
| ロック | 不要 | 不要 | 14日間 | 選べる | 不要 | 不要 | 不要 |
| 手数料 | 25%※ | 最大28% | 非公開 | 非公開 | 25% | 30% | 30% |
| 申込 | 不要 | 不要 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 | 不要 |
| 申込枠 | なし | なし | なし | 上限あり | なし | なし | なし |
| 運用割合 | 非公開 | 銘柄により 異なる | 非公開 | 非公開 | 銘柄により 異なる | 非公開 | 非公開 |
| 報酬頻度 | 月1回 | 月1回 | 月1回 | 毎日 | 月1回 | 月1回 | 月1回 |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
2026年3月 国内取引所7社 ETHステーキング利率実績
※BITPOINTは2026年5月発生報酬分よりステーキングの仕様が大幅に見直しとなり、手数料が25%発生するようになるため(従来は無料)、誤解がないように3月実績利率×0.75で調整を加えて上表に記載しています
上表の利率はステーキング手数料を引いた後の利率です。
おすすめはビットポイントのステーキング
2026年5月からビットポイントのステーキング手数料が無料から25%に変更されたことで、国内取引所のETHステーキングの利率はほぼ変わらず横並びになりました。
どの国内取引所でステーキングをしても大差ないためどこでもいいですが、ビットポイントは申込不要・ロック不要なので引き続きおすすめです。



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・特徴①:高利率のステーキング
・特徴②:初心者でも使いやすい
・特徴③:仮想通貨の取引手数料無料
・特徴④:仮想通貨の送金手数料無料
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「ビットポイントのETHステーキングのやり方」は、下の記事で詳しく解説しています。


「ビットポイントの仮想通貨ETHのお得な買い方」は、下の記事で詳しく解説しています。


国内取引所のETHステーキングの仕組み
「リキッドステーキング」や「国内取引所のステーキング」では、仮想通貨ETHを外部のバリデーターに委任する形でステーキングすることで、代わりにブロックチェーンで取引検証を行ってもらいます。
例えば国内取引所では「株式会社Next Finance Tech」など、バリデーター業務を行っている国内のブロックチェーン関連企業にバリデーター運用を委託している場合が多いです。


委任された仮想通貨ETHを活用して「バリデーター」が取引処理を行い、報酬の一部が国内取引所に還元され、さらにその一部が私たちユーザーの手元まで届く構造です。
国内取引所のステーキングでは、ステーキングする仮想通貨で生成される「バリデーターキー」のうち、署名キーのみをバリデーターに提供して出金キーは取引所側が保持するので、コールドウォレットの分別管理が維持されます。
また、ステーキングの過程で発生した損失(スラッシング)は、取引所側が補填すると明記されている場合が多く、ユーザーの資産枚数が勝手に目減りしない適切な仮想通貨の保管・管理状態も維持されます。
お客様がユーザー口座において保有するETHのうち、当社がステーキングのプロセスの対象としたものにつ
いては、毀損が生じる可能性があります。ただし、当該毀損が発生した場合、当社は、お客様がユーザー口座において保有するETHの数量が減少することがないように、その毀損分について補填を行います。出典:Coincheck 暗号資産取引説明書「ETHのステーキングにおけるリスク」



従って、ステーキングは暗号資産交換業の枠で実施されるため、ステーキング中に破綻した場合は優先弁済を受けることができます。


>>国内取引所のステーキングの利率一覧・仕組み解説記事はこちら
ETH(イーサリアム)のステーキングの利回り・仕組み


仮想通貨ETHのステーキングの利回り(報酬)の計算方法・仕組みを解説し、本記事更新時点の年間利率3%がどのように算出されているのか紐解きます。


レイヤー1ーブロックチェーン「イーサリアム」の取引処理は大きく「Consensus Layer」と「Execution Layer」の2工程に分かれており、各々で異なる報酬が発生します。(計8つ)
※どの方法のステーキングでも直接的であれ間接的であれ基本的に全部の報酬を受け取れます。
Consensus Layerの利回り発生の仕組み-①
Consensus Layer(コンセンサスレイヤー)では、取引の処理結果を格納したブロックの提案、提案されたブロックの検証(投票)といった合意形成に関する処理がバリデーターにより行われます。
コンセンサスレイヤーの報酬は以下の6つで、全て仮想通貨ETHの新規発行で支払われます。
| 報酬の種類 | 重み付け |
|---|---|
| ①ブロックの提案 | 8 |
| ②ブロックへの投票(source) | 14 |
| ③ブロックへの投票(target) | 26 |
| ④ブロックへの投票(chain) | 14 |
| ⑤迅速なブロックへの投票 | – |
| ⑥同期委員会への参加 | 2 |
コンセンサスレイヤーの6つの報酬



迅速なブロックへの投票報酬を除いた5つの報酬は、合計を64とした重み付けが設定されています。
※迅速なブロックへの投票の報酬は追加のおまけ的な扱い
①はブロックの提案報酬と呼ばれ、12秒間隔の「スロット(Slot)」ごとに確率で一人だけ選定される「バリデーター」が行うブロック生成に対して支払われます。
②~⑤までのブロック投票の報酬は「アテステーション(Attestation)報酬」と呼ばれ、 Slotに割り当てられたブロック提案者以外のバリデーターが提案されたブロックの検証を正しく行うことで支払われます。
※32スロットを1単位とする「エポック(Epoch)」毎に、各バリデーターは一つのアテステーション(②~⑤の4要素でひとまとまり)を提出することになります。
⑥の同期委員会は、256エポック毎に再構成されるブロック検証の補助を行うグループで、選出される512名のバリデーターだけに報酬が支払われます。
1エポックでバリデーター1人が獲得する最大のコンセンサスレイヤーの報酬の合計は、次の式で定義されます。(正確には報酬の1/4相当です。詳細は後述します。)


式に固定の値をあらかじめ入れておくと、以下になります。
※Bは「base_reward」のこと
※ETHのステーキング総枚数は本記事更新時点の35,000,000で設定(参照:ethereum.org ステーキングページ)
「effective balance」は各バリデーターのステーキング単位である32ETHです。「base_reward_factor」は調整可能なつまみとなっており、現在は報酬の重み付けの合計である64が採用されています。
また、ETHの報酬計算は1Gwei(10億分の1ETH)を単位として行われるため、計算式のETHの枚数には全て10の9乗が掛けられます。



上記の計算式は、固定報酬率モデルと固定総報酬モデルの中間モデルとなっており、バリデーターの総数がAPRに緩やかな影響を与えます。
※Dj:各バリデータのステーキング枚数、Di:計算対象バリデーターのステーキング枚数、k:定数
固定報酬率モデルはETHのステーキング枚数が増えると新規発行枚数が急増する可能性があり、市場の流通枚数が予測不能で制御できないため採用されませんでした。
固定総報酬モデルは決められた報酬をETHステーキング枚数比率で按分する仕組みですが、悪意を持ったバリデーターが他のバリデーターへ攻撃を行って離脱させることで自分の報酬を増やせるインセンティブが発生するため、こちらも採用されませんでした。(参照:Vitalik Buterin “Discouragement Attacks“)
分母に平方根を取った中間モデルを採用することで、各バリデーターのステーキング枚数が与える報酬発行枚数への影響が緩やかになるため、このモデルが採用されました。
「base_rewards_per_epoch」の4は、各エポック毎の「base_rewards」の合計となっており、以下の4つのアテステーションの要素が根拠となっています。(参照:benjaminion.xyz “Ethereum 2.0 Phase 0 — The Beacon Chain“)
- ブロックへの投票(source)
- ブロックへの投票(target)
- ブロックへの投票(chain)
- 迅速なブロックへの投票
従って「base_reward」は、コンセンサスレイヤーの報酬合計を4つのアテステーション要素で均等分割した値となっています。
※つまり1つの「B」は1人のバリデーターの1エポックあたりの最大コンセンサスレイヤー報酬総額の1/4という定義であり、同時に4倍するとコンセンサスレイヤーの最大報酬合計になるという定義。



ややこしいですが、コンセンサスレイヤーの報酬合計を算出する場合、base_reward(B)を4倍にして扱うことが基本になります。
ここまでの内容を基に、「バリデーター:384342」が「エポック:382,069」において処理した、「スロット:12,226,224」の「ブロック提案:23003802」のブロック提案報酬を計算してみます。


各スロット毎に一人のバリデーターが行う「ブロックの提案」の報酬は、base_reward(B)の1/8(8/64)として定義されています。(重み付けより)
ここで追加の解説ですが、上述のbase_rewardのBは1人分のアテステーションに係る報酬のみで定義されています。
ブロック提案者が提案したブロックは、該当ブロックに対して投票された全てのアテステーションを格納しており、そのスロットで発生する全バリデーターのコンセンサスレイヤー報酬の1/8を獲得できます。
アテステーションは4つの要素で1まとまりとしてカウントするため、アテステーションを行ったバリデーターの総数=アテステーションの総数となります。(今回の例では33,343)





従って、スロット番号「12,226,224」の「ブロック提案報酬」は次のように計算できます。
大体0.00456ETH(45,629,896Gwei)となりましたが、エクスプローラーで実際に確認してみると計算結果と同じくらいのブロック提案報酬を貰っていることが分かります。


ちなみに、本記事更新時点のバリデーターの総数(大体100万人くらい)の状況では、各スロットでアテステーションを行う人数は大体30,000~35,000人程度になるので、ブロック提案報酬は決まって0.0045ETH前後になります。
Consensus Layerの利回り発生の仕組み-②
アテステーション行為に対して発生するコンセンサスレイヤー報酬は、ソース投票(重み付け14)・ターゲット投票(26)・チェーン投票(14)・迅速なブロックへの投票の4つから発生します。
※補助の同期委員会(2)は512人に選ばれなければ参加できず、影響も少ないため本記事では割愛します。
1人のバリデーターが特定のエポック(基本は1エポックで1回アテステーション)で行うアテステーションに係る報酬は、次の式で計算できます。
各バリデーターの1エポック毎のアテステーション報酬を見てみると、大体9,000から9,100Gweiになっていました。





少し乖離がありますが、原因は分かりませんでした。(迅速なブロックへの報酬の多少のマイナス等はあるかも?)
現在は1エポックあたり9,000Gwei(0.000009ETH)程度であることは間違いないです。
Execution Layerの利回り発生の仕組み
Execution Layer(エクセキューションレイヤー)では、バリデーターとは全く別のビルダー(Builder)と呼ばれるノード(Execution Node)がスマートコントラクトに基づいてEVMを使って取引の処理を担当します。
ビルダー達は取引の処理結果をブロック提案者として選出されたバリデーターに提示し、バリデーターはその中から最適なものを選んでブロックとして提案する訳です。


エクセキューションレイヤーでは、次の2つの報酬が発生します。
- 優先手数料が設定された取引の処理
- 取引順序からのMEV抽出
優先手数料はガス代ETHの一部でユーザー側で自由に設定でき、優先手数料は全てブロック提案者(バリデーター)のステーキング報酬となります。



優先手数料が多く設定された取引が沢山入ったブロックをバリデーターは提案したくなるので、取引が優先的に処理されやすくなります。
※ガス代は基本手数料(Base fee)と優先手数料(Priority fee)で構成され、基本手数料のETHは全てバーンされる。
ビルダーは取引を実行する順序を決める権利があり、取引の実行順の操作から抽出できる利益をMaximal Extractable Value(最大抽出可能価値)と呼びます。


「MEV-Boost」と呼ばれるソフトウェアを通じて、ビルダーが構築した取引の実行順序と抽出されたMEVのラインナップの市場にバリデーターはアクセスでき、ここからブロックを提案します。



MEVはビルダーとバリデーター(ブロック提案者)間で共有されます。
このように、バリデーター(ブロック提案者)がエクセキューションレイヤーにおいて得るETHステーキング報酬は特に決まっている訳ではなく、取引の混雑状況やビルダーのMEVにより変わります。
本記事更新時点では1ブロックあたり合計0.02~0.04ETH程度の報酬となっている場合が多かったので、間を取って0.03ETHとしてとりあえず計算してみます。


合計すると本記事更新時点では3%程度
最後に、1人のバリデーターが1年間で獲得するETHステーキング報酬をまとめてみます。
まずは計算に必要となる前提の数値を一度出します。
- 1スロット(1ブロック)=12秒
- 1エポック=32スロット=6.4分
- 1年間のエポック数=82,125エポック
- 1年間のスロット数=2,628,000スロット
- 全体のバリデーター数:1,000,000
コンセンサスレイヤーでバリデーターが獲得するブロック提案報酬は、次のように計算できます。(全員32ETHステーキングなので均等に提案機会は回ってくる想定)
コンセンサスレイヤーでバリデーターが獲得するアテステーション報酬は、次のように計算できます。(基本的に1エポックで1回アテステーションを行う)
エクセキューションレイヤーでバリデーターが獲得する報酬は、次のように計算できます。
全ての報酬を合計してステーキング枚数の32ETHで割ると、次のように年間利率を計算できます。
同期委員会の報酬など細かい要素を実は無視しており、まったく合わなかったらどうしようかと思いましたが、大体現時点の年間利率と一致しました。





ここの考え方・計算方法違くない?というのがあれば教えて下さい。
ETH(イーサリアム)のステーキングのリスク


イーサリアムのステーキングでは次の3つのペナルティが発生リスクがあります。


これらのペナルティは自分でバリデーター運用するかに限らず、リキッドステーキングプロトコルや国内取引所を経由してステーキングしている場合でも対象になります。
しかし国内取引所では暗号資産交換業の範囲でステーキングが提供されていることから、万が一スラッシング等のペナルティが発生してもユーザー資産は減らず、国内取引所側で補填が行われる認識です。
例えばコインチェックではスラッシング等のペナルティによりユーザーの仮想通貨が毀損した場合、ユーザーの仮想通貨が減少しないように補填することが規約に明記されています。



コインチェックではユーザーの仮想通貨が減少しないように補填することが規約に明記されています。
ステーキング中のETHにつき、バリデーター(ブロックチェーン上の取引を検証・承認する者をいいます。)の業務遂行状況等に起因して、一定のスラッシング、ペナルティが発生する場合があります。
そのため、お客様がユーザー口座において保有するETHのうち、当社がステーキングのプロセスの対象としたものについては、毀損が生じる可能性があります。ただし、当該毀損が発生した場合、当社は、お客様
がユーザー口座において保有するETHの数量が減少することがないように、その毀損分について補填を行います。
検証ペナルティ
検証ペナルティ(Attestation Penalty)は、バリデーターがブロックに対するソース投票・ターゲット投票・チェーン投票を行わなかった場合に発生するペナルティです。
本来であれば、投票により約0.000009ETHが報酬となりますが、投票を行わないと逆にこの報酬分がステーキングしているETHから差し引かれてしまいます。





1日は225エポックなので、1日投票・検証を一切行わないと0.000009×225=0.002ETHとなります。
1日のペナルティは本記事更新時点の日本円換算で約1000円なので、数日のトラブルでオフラインになってしまってもそこまで損失としては大きくないことが分かります。
ちなみに、上記の損失は32ETHをステーキングするバリデーターのペナルティ損失になります。
2025年5月7日の大型アップデート「Pectra」より、大規模なリキッドステーキングプールプロトコル等を考慮して、各バリデーターは2048ETH(64倍)までステーキングできるようになっています。
この時のペナルティは単純に64倍になります。(Attestation報酬の計算式にステーキングETH枚数が含まれるため)
インアクティビティリーク
インアクティビティリーク(Inacitivity Leak)は、非稼働になったバリデーター(のステーキングETH)が1/3を超えてしまい、取引を確定(ファイナライズ)できない期間が一定以上続いた場合に発動します。
※ファイナリティ:取引処理の後に一定以上のブロックが続くことで取引が不変になる時点のこと。取引内容がこれから改ざんされないことの保証になる。
ブロックチェーンとしては致命的な状態に陥っているため、全ての投票行為の報酬がゼロになり、非稼働のバリデーターのステーキングETHを急速に減っていくようになります。





強制退場させる必要もなく、段々稼働しているバリデーターのETH比率が高まっていき、次第に取引を確定できるようになります。
過去にインアクティビティリークに入ったのはOffChain Labsが開発するEthereumのPoSのコンセンサスクライアント「Prysm」のバグにより発生した2023年5月の事例のみです。
>>Coindesk “Ethereum Briefly Stopped Finalizing Transactions. What Happened?”
基本的にはインアクティビティリークは滅多に起きないものと考えて良いでしょう。
過去に起きたインアクティビティリークの分析レポートは以下をご覧下さい。
>>Offchain Labs Medium “Post-Mortem Report: Ethereum Mainnet Finality (05/11/2023)“
スラッシング
スラッシングとは「2つのブロックの同時提案」「同時に異なる2つの投票を行う」など、チェーンへの攻撃とみなされる行為を行ったバリデーターに対して与えられる重大なペナルティ&強制退場のことです。
スラッシングでは36日後の強制退場に加え、次の3つのペナルティでETHが没収されます。
- 初期ペナルティ:約0.008ETH
- 相関ペナルティ:対象が単一なら少ない
- アテステーションペナルティ:約0.07ETH
※32ETHステーキングの単一のバリデーターのみのスラッシングの場合





32ETHステーキングのバリデーターであれば、ステーキング枚数の1/4096である約0.008ETHが初期ペナルティとして即座に没収されます。
ちなみに、2025年5月7月の大型アップデート「Pectra」以前は初回ペナルティは1ETHでした。(32ETHの1/32が初回ペナルティとして発生)
しかし、Pectra以降最大2048ETHをステーキングできるようになり、従来の計算式だと初回ペナルティが64倍の64ETHも発生してしまい、バリデーター統合を控えてしまう懸念があり、大幅に引き下げられました。
相関ペナルティはスラッシング決定から18日後に発生します。
相関ペナルティは、スラッシング前後の18日間にスラッシングされたバリデーターのステーキング枚数が多ければ多いほど大きくなり、組織的な攻撃の場合は非常に大きなペナルティを受ける仕組みになっています。
逆に単一のバリデーターであれば少額のペナルティしか受けません。(Pectraアップデート以前はゼロだった)



スラッシング後の36日間はブロックへの投票も行えないため、加えてアテステーションペナルティも常に発生し続けます。
1エポックは6.4分となっており、1エポックあたり約0.000009ETHのアテステーションペナルティを受けるため、36日間で大体0.07ETHの損失が発生する計算になります。
もし32ETHの単一のバリデーターであれば、初期ペナルティとアテステーションペナルティで約0.08ETH(円換算で約3万円)となり、32ETHに対する割合では約0.2%です。
つまり、意図的・組織的な攻撃でなければそこまでリスクは大きくありません。
実際に過去にスラッシングが発生した件数をイーサリアムのエクスプローラー「beaconcha.in」で調査してみましたが、本記事を更新した2026年4月時点で丁度500件でした。
※同じステーキングプロトコル・組織内のバリデーターが複数回スラッシングを受けたものを重複として除くと、210件だった。


初回のスラッシング事例は2021年2月3日だったため、大体1年で100件ほど発生している計算になります。
また、本記事更新時点では現在約92万のバリデーターが存在していることから、1年間で各バリデーターがスラッシングを起こす確率は100/920000≒0.01%くらいになります。





私としては発生するペナルティの額、確率を実際に計算してみると、想像よりかなりリスクは低いと感じました。
国内でバリデーター運営を専門的に行っているところであればペナルティ対策も万全のため、ステーキングのリスクがユーザー側に回ることを過度に注意する必要はない認識です。
しかし、これは飽くまで「イーサリアムブロックチェーン」に限った話で、各ブロックチェーン毎にペナルティの仕組みは千差万別なので、ステーキングの際は事前にリスクを把握しておくのがおすすめです。
ETHステーキングに関するFAQまとめ


- ETHステーキングは元本保証?
-
元本保証ではありません。
ETHステーキングでは、バリデーターが重大な不正行為や長時間のオフライン状態になるとスラッシングと呼ばれる罰則が適用され、預けたETHの一部が没収される可能性があります。
ただし、国内取引所の多くはスラッシング発生時に補填すると明記しており、個人でソロステーキングするよりリスクは低く抑えられる設計です。
- ソロステーキングと取引所ステーキングはどちらが得?
-
理論上はソロステーキングが最も効率的です。
手数料が発生しないため、コンセンサスレイヤーとエクセキューションレイヤーの報酬を全て自分で受け取れます。
ただし、32ETHの資金と専用サーバー運用の知識が必要です。現実的には、国内取引所を利用する方法がコストと利便性のバランスに優れています。
- ETHステーキングの報酬はどこから発生している?
-
報酬は大きくコンセンサスレイヤーとエクセキューションレイヤーの2つから発生します。
コンセンサスレイヤーではETHの新規発行分が支払われます。
エクセキューションレイヤーでは優先手数料とMEVが報酬源になります。基本手数料はバーンされるため報酬には含まれません。
- 32ETH未満でもステーキングできる?
-
できます。
32ETHはソロバリデーター運用の最低要件であり、国内取引所やリキッドステーキングを利用すれば少額から参加できます。
取引所ステーキングであればETHを保有しているだけで自動的に委任されるため、技術的知識は不要です。
- リキッドステーキングと取引所ステーキングはどちらが有利?
-
リキッドステーキングはLSTを取得できるため、DeFiでの再運用によって実質APRを高められる可能性があります。
一方でスマートコントラクトリスクやDeFi特有のリスクが伴います。
取引所ステーキングは利回りはほぼネットワーク水準に近いですが、操作が簡単でリスク管理が明確という利点があります。
まとめ:国内取引所のステーキングが簡単でお勧め


国内仮想通貨取引所で行うETHステーキングは、取引所の口座にETHを置いておくだけで自動で増えるので簡単です。



ETHステーキングにおすすめのビットポイントの口座は下のリンクからお得に開設できます。




・特徴①:高利率のステーキング
・特徴②:初心者でも使いやすい
・特徴③:仮想通貨の取引手数料無料
・特徴④:仮想通貨の送金手数料無料
🐼 ビットポイント公式サイト:https://www.bitpoint.co.jp/
「ビットポイントのステーキングのやり方」は、下の記事で解説しています。


「国内取引所のステーキングサービスの比較」は、下の記事で詳しく行っています。



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※2020年5月1日より「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されていますが、一部記事では「仮想通貨」の表記を継続する場合があります。当サイトの「仮想通貨」は「暗号資産」を指します。
仮想通貨に関する注意喚起

仮想通貨の価格は日々変動しており、保有する仮想通貨の価格が急激に下落する場合があります。購入時の価格を下回ったり、無価値になってしまうことで大きな損失が発生する恐れがあります。
仮想通貨の信用取引は、価格変動により保証金を上回る損失が発生する場合があります。
その他仮想通貨に関する注意喚起について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
| 金融庁 | 暗号資産の利用者のみなさまへ |
| 警察庁 | 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください! |
| 消費者庁 | 投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について |
| 国税庁 | 仮想通貨の税務上の取扱い-現状と課題- |
| 政府広報オンライン | 暗号資産の「必ずもうかる」に要注意! |
| 日本暗号資産取引業協会 | 暗号資産に関するトラブルにご注意ください! |
| 国民生活センター | 暗号資産に関する消費者トラブル |






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