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この記事から分かること
- 仮想通貨のバリデーターとは
- 仮想通貨のバリデーターになるには
- 仮想通貨のバリデーターの報酬
仮想通貨のバリデーターとは、ブロックチェーン上の取引を検証・承認する組織・個人のことです。
検証作業は「ノード」と呼ばれる要件を満たした端末で行われるため、「バリデーターノード」とも呼ばれます。
「ブロックチェーン」は中央集権的な一組織によって運営されてはおらず、世界中に存在する複数のバリデーターが自律的に取引を検証・承認しています。
検証作業には様々なコストやリスクを伴いますが、それを上回る報酬がインセンティブとなることで、常に質の高いバリデーターが供給されるため、ブロックチェーンは成り立っています。
この記事を最後まで読むことで仮想通貨のバリデーターの仕組みや報酬を理解し、なるために必要なステップが分かります。
※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。
暗号資産に関する注意事項は、金融庁・消費者庁・警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。
仮想通貨のバリデーターとは
各ブロックチェーンには様々な特有の取引承認の仕組み「コンセンサス・メカニズム」が存在しており、それぞれのブロックチェーン毎にまったく異なるバリデーターが存在します。
ブロックチェーン名 | メカニズム |
---|---|
Bitcoin | Proof of Work |
Ethereum Network | Proof of Stake |
BNB Smart Chain | Proof of Staked Authority |
上表の3つのブロックチェーンのメカニズムにおける、バリデーターの概要をご紹介します。
Bitcoinのバリデーター
ビットコインのバリデーターは、Proof of Work(プルーフオブワーク)と呼ばれるメカニズムのもと、仮想通貨の取引を検証・承認します。
プルーフオブワークでは、バリデーターは高度な計算処理を最も早く終えることができた場合のみ取引の承認に成功し、報酬をもらえます。
※ビットコイン取引の検証で報酬を稼ぐことは金や銀といった地球上に限りがある希少鉱物資源を掘ることに見立て「マイニング」と呼ばれ、ビットコインのバリデーターは「マイナー」と呼ばれます。
ビットコインのバリデーターは負荷の掛かる計算処理をこなせるスペックの高いノード用意し、大量の電力を費やす必要があります。
しかし、それに見合うビットコインの新規発行分と利用者の支払う手数料をもらえるため、多くのバリデーターが取引の検証作業に参加しています。
Ethereumのバリデーター
イーサリアムのバリデーターは、Proof of Stake(プルーフオブステーク)と呼ばれるメカニズムのもと、仮想通貨の取引を検証・承認します。
プルーフオブステークでは、バリデーターはそのブロックチェーンが発行する大量の仮想通貨を購入して預ける(ステーキングする)ことで、取引の検証に参加して報酬をもらえます。
バリデーターはブロックチェーンのルールに反する検証を行うと、預けた仮想通貨の一部が没収される「スラッシング」リスクを負います。
しかし、それに見合うイーサリアムの新規発行分と利用者の支払う手数料をもらえるため、多くのバリデーターが取引の検証作業に参加しています。
BNB Chainのバリデーター
BNB Smart Chainのバリデーターは、Proof of Staked Authority(プルーフオブステークドオーソリティ)と呼ばれるメカニズムのもと、仮想通貨の取引を検証・承認します。
プルーフオブステークでは、バリデーターはそのブロックチェーンが発行する大量の仮想通貨を購入して預けることで、取引の検証に参加して報酬をもらえます。
Proof of Staked Authorityは、Proof of AuthorityとDelegated Proof of Stakeと呼ばれる異なる2つのメカニズムを組み合わせたメカニズムです。
Proof of Authorityは、ブロックチェーン運営が権威性・評判・アイデンティティ等から中央集権的に少数のバリデーターを選出し、取引の検証・承認を行う仕組みです。
Delegated Proof of Stakeは、バリデーターをデリゲーターの2者が仮想通貨をステーキングし、候補者となっているバリデーターをデリゲーターが投票して選出し、取引の検証・承認を行う仕組みです。
Proof of Staked Authorityでは、権威性・評判・アイデンティティ等を踏まえてデリゲーターがバリデーターに投票を行って、取引承認者を選びます。
バリデーター側のステーキング量とデリゲーターからステーキング(投票)された量が多いと、バリデーターに選出され取引の検証に参加できる仕組みです。
バリデーターはブロックチェーンのルールに反する検証を行うと、預けた仮想通貨の一部が没収される「スラッシング」リスクを負うだけでなく、評判や権威性を失います。
しかし、それに見合うBNB Smart Chain利用者の支払う手数料をもらえるため、多くのバリデーターが取引の検証作業に参加しています。
仮想通貨のバリデーターの報酬はいくら?
次の3つの代表的なブロックチェーンのバリデーター報酬をご紹介します。
ブロックチェーン名 | 報酬 | 参考サイト |
---|---|---|
Bitcoin | 3.125BTC/ブロック | bitcoinblockhalf.com |
Ethereum Network | APR:3.6% | Staking Rewards |
BNB Smart Chain | 50BNB-100BNB/日 | Validator Daily Reward Chart |
Bitcoinのバリデーター報酬
ビットコインのバリデーター報酬は、2024年6月時点では1ブロックの承認あたり3.125BTCとなっており(日本円で約3500万円)、ここに利用者の少量の手数料が加わります。
ビットコインには新規通貨発行量を4年に一度半分にすることで希少性を高める「半減期」と呼ばれる仕組みがあり、報酬量が4年に1度半分になります。
半減期 | 年 | ブロック報酬 |
---|---|---|
Genesis | 2009年1月 | 50BTC |
1回目 | 2012年11月 | 25BTC |
2回目 | 2016年7月 | 12.5BTC |
3回目 | 2020年5月 | 6.25BTC |
4回目 | 2024年4月 | 3.125BTC |
1ブロック当たりの承認時間は約10分のため、1日に約144ブロックが承認され、1日に支払われる総報酬量は450BTCになります。(日本円で約495億円)
一度でもブロック生成・承認に成功すると多くの報酬を確認できます。
この報酬量と電力消費と高性能なハードを用意するコストを天秤にかけ、バリデーターノードを運用すべきか判断することになります。
Ethereumのバリデーター報酬
Ethereum Networkのバリデーター報酬は、3つの要素の合計で計算され、バリデーターの参加状況や取引検証のパフォーマンスによって常に変動します。
報酬計算要素 | 概要 |
---|---|
①ベース報酬 | 総ステーキング量が多いほど貢献とリスクが大きいため、一人当たりのベース報酬は多くなる。 |
②合計報酬 | 5つの要素で評価される報酬で、よりルールに適切に従い貢献するほど合計報酬は多くなる。 |
③追加報酬 | ブロックを提案・生成してから遅延が少ないほど追加報酬が多くなる。 |
2024年6月9日時点では、ステーキングした仮想通貨ETHに対して年利率3.6%の報酬を獲得できます。(stakingrewards.com)
バリデーターになる要件の32ETHをベースに考えると、約1.15ETHを年間の報酬としてもらえる計算になります。
この報酬量とスラッシングリスク等を天秤にかけ、バリデーターノードを運用すべきか判断することになります。
BNB Chainのバリデーター報酬
BNB Smart Chainのバリデーター報酬は、BNB Smart Chainを利用する人が支払うガスから支払われるため、BNB Smart Chainの利用状況により変わります。
下画像の右列に、各ブロック毎の仮想通貨BNBの報酬が表示されています。(Bitquery)
2024年6月時点では、1ブロックあたり250BNB前後で推移しています。
BNB Smart Chainは「Proof of Staked Authority」を採用しているため、デリゲーターからの投票によりバリデーターとして活動できるため、報酬の一部をデリゲーターに配布する必要があります。
自分が受け取る分のパーセンテージを「Commission」として自由に定め、残りを配布することになるため、Commissionの割合によっても報酬は変動します。
仮想通貨のバリデーターになるには?
仮想通貨のバリデーターになる方法を、次の3つの代表的なブロックチェーン毎にご紹介します。
- Bitcoin
- Ethereum Network
- BNB Smart Chain
Bitcoinのバリデーターになるには
結論、ビットコインのバリデーターになるには、マイニング専用の「ASIC」と呼ばれるマシンを用意し、工場規模レベルまで設備を拡大させる必要があります。
ビットコインのマイニング作業は他のバリデーターとの計算処理競争です。
従って、数億円のブロック報酬を獲得するためには膨大な計算能力が必要となっており、この難易度の高さがビットコインの高いセキュリティの裏付けにもなっています。
個人レベルで参加する場合は「プールマイニング」を活用します。
複数のバリデーターが協力してマイニングを行うことを「プールマイニング」といい、工場規模の設備を設けて単一の組織でマイニングを行うことは「ソロマイニング」と呼ばれます。
プールマイニングを取りまとめる組織「Nicehash」等を活用し、自分の所有するパソコンでマイニングを行い、プールマイニング参加している誰かがマイニングに成功すると、全体でその報酬を分け合う仕組みです。
最近は電力単価が高く、相当にスペックの高いマシンでないと赤字になりやすいので、活用には注意が必要です。
Ethereumのバリデーターになるには
イーサリアムのバリデーターになるには、次の要件を満たす必要があります。
- 32ETHのステーキング
- プロセッサー:Intel Core i7-4770 or AMD FX-8310
- メモリ:16GB RAM
- ストレージ:1TB SSD
※上のマシンスペックは最低要件
32ETHという多量のイーサリアムのステーキングが必須となり、なおかつスラッシングリスクを伴うので、知識がない初心者が運用することは難しいです。
個人レベルでイーサリアムをステーキングして運用する場合、少額で参加できる「リキッドステーキング」を行うのがオススメです。
ビットコインと同様に、「リキッドステーキング」を行うことで専門のバリデーター組織に代わりにイーサリアムをステーキングしてもらえます。
年利率5%前後の高利回りでイーサリアムを運用でき、間接的にイーサリアムのブロックチェーンにも貢献できます。
BNB Chainのバリデーターになるには
BNB Smart Chainはバリデーター選出のメカニズムとして「Proof of Staked Authority」を採用しています。
従って、バリデーターになるには仮想通貨界隈で著名な企業・個人として、数千~数万の仮想通貨BNBをステーキングして投票してもらう必要があります。
個人の投資家規模では直接バリデーターになることは難しいため、少額で参加できる投票する側の「デリゲーター」としてステーキングするのがオススメです。
仮想通貨ウォレットから簡単にバリデーターにBNBを投票でき、年間利率5%以上は安定して出せるのでおすすめです。
おすすめは「トラストウォレット」を活用したBNBのステーキングです。
第1回:ビットコインってそもそも何?
第2回:ブロックチェーンって何?
第3回:仮想通貨のバリデーターとは?(今ここ)
第4回:仮想通貨を実際に買ってみよう
第5回:ビットコイン以外も知ろう
第6回:仮想通貨ウォレットって何?
第7回:仮想通貨の手数料ガス代とは
第8回:分散型取引所で投資してみよう
第9回:色々な仮想通貨取引所を知ろう
第10回:仮想通貨の運用に挑戦しよう
仮想通貨に関する注意喚起
仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。
消費者庁の「投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について」のYoutube視聴もおすすめです。
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