この記事から分かること
- Optimismへのブリッジ方法
- Optimismへのブリッジの仕組み
- Optimismへのブリッジのガス代
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
イーサリアムからOP Mainnet(旧Optimism)に仮想通貨ETHをブリッジすると、「OP Mainnet」で取引を実行するための「ガス代」として利用できるようになります。
※レイヤー2ブロックチェーン「Optimism」は2023年6月にリブランディングされ「OP Mainnet」という名称に変更されました。現在「Optimism」は「Superchain」を目標とするプロジェクト全体を指しています。
イーサリアムからOP Mainnetにブリッジする方法は、大きく分けて次の2つです。

ETHをブリッジする場合はOptimisim(オプティミズム)が公式で開発した「標準ブリッジ(Standard Bridge)」を利用するのが、追加手数料がゼロなのでおすすめです。
※ETH以外のERC-20銘柄は基本的に対応していません。

外部のブリッジプロトコルを使う場合、イーサリアム側で仮想通貨を流動性プールに預け入れ、オプティミズム側の流動性プールから発行済みの仮想通貨を入手することになりますが、追加のプロトコル利用料が掛かります。


直接取引所からOP Mainnet上に仮想通貨を送金する方法も参考として加えると、以下のような比較表になります。
ブリッジ方法 | 発生する手数料の種類 | 発生する手数料金額 |
---|---|---|
標準ブリッジ (Optimism公式) | ガス代(Ethereum) ガス代(Optimism) | ETH:$1.0程度※1 |
外部ブリッジ (流動性プール式) | ガス代(Ethereum) ガス代(Optimism) プロトコル手数料 | ETH:$0.5程度※2 ERC-20:$0.5程度※2 上記に加えさらに0.5%程度※2 |
直接送金 (取引所) | 送金手数料 | ETH:$1.5程度※3 ERC-20:$0.5程度※3 |
日本の取引所から直接「OP Mainnet」で仮想通貨を送金するのもオススメです。ガス代が高いのはイーサリアム側となっており、OP Mainnetで直接送金すればイーサリアのガス代を無視できるからです。
- 手数料が安く簡単なのは取引所から直接送金
- ETHブリッジなら標準ブリッジを検討
- ERC-20なら外部ブリッジプロトコルを利用
「OP Mainnet」を利用した送金に対する日本の取引所「ビットバンク」で仮想通貨ETHを「OP Mainnet」に直接送金する方法は、下の記事で詳しく解説しています。


EthereumからOptimismにブリッジする方法(標準)


OP Mainnetの標準ブリッジに必要なもの
イーサリアムからOP Mainnet(旧オプティミズム)への正規ブリッジ標準ブリッジには、以下の2つが必要です。
- Ethereum側のガス代ETH
- ブリッジしたい仮想通貨
※ArbitrumにETHをブリッジしたい場合はETHのみでOK
「OP Mainnet」側でブリッジ通貨を新規発行する際にOP Mainnet側のガス代が必要になりますが、この分はイーサリアム側でのガス代に賦課される仕組みになっているため、OP Mainnet側でガス代ETHを用意する必要はないです。
※イーサリアムから「OP Mainnet」に送金する際のL2側のガス代賦課の仕組みは、Optimism 公式Docs “Fees for sending data between L1 and L2” で詳しく解説されています。
OP Mainnetへの標準ブリッジ手順
本記事ではEthereum上の仮想通貨ETHを「OP Mainnet」にブリッジする例で解説していきます。
Optimismは公式のブリッジサイトを自前で用意していないので、公式の標準ブリッジを提供するサードパーティのブリッジサイトを利用しましょう。
Optimismが公式で掲載している標準ブリッジ対応のサイトは、次の2つです。





どちらも標準ブリッジを使えば追加のプロトコル手数料はないのでどちらでもいいですが、今回は「Superbridge」を例に挙げます。
「Superbridge」にアクセスしたら、メタマスク等のウォレットを接続します。
下のように送金元「Ethereum」、送金先を「OP Mainnet」に設定して、ブリッジ方法は追加手数料が発生しない「No extra fees」の「Native Bridge」を選びましょう。


※ガス代の大小は取引を実行するための処理の重さ(使用ガス量)に主に依存しますが、提案される外部ブリッジプロトコルの使用ガス量が少ない場合、追加のプロトコル手数料を含めても外部ブリッジの方が安い場合があります。その時は柔軟に考えて外部ブリッジの利用も検討して下さい。
確認画面で「続行」を押して、ガス代を支払うとブリッジが実行されます。
初めてブリッジを実行する銘柄の場合、利用許可をガス代を支払って与える必要があるので、表示された場合はその分のガス代を支払ってからブリッジを行います。


数分で「OP Mainnet」側に仮想通貨ETHが着金します。
Optimismブリッジ(標準)の仕組み・ガス代


OP Mainnetへの標準ブリッジの仕組み
Optimism(オプティミズム)開発の標準ブリッジでは、Ethereum側とOptimism側の両方に配置された標準ブリッジコントラクト(Standard Bridge Contract)でブリッジを行います。
>>Optimism Docs “The Standard Bridge“





標準ブリッジは次の流れで行われます。
- Ethereum側のStandard Bridgeにロック
- Ethereum側のStandard Bridgeが新規発行指示
- OP Mainnet側が指示を認証して新規発行
イーサリアム側の標準ブリッジコントラクトにあなたの仮想通貨がロックされると、OP Mainnet側の標準ブリッジコントラクトに同枚数の新規発行の指示(ミントメッセージ)を送ります。
OP Mainnetがミントメッセージを認証すると、OP Mainnet側でロックした枚数と同枚数を新規発行する仕組みです。
イーサリアムとオプティミズムのブロックチェーン(並びにノード)で実現しているブリッジでサードパーティを介していないため、ブリッジ金額に応じた追加の手数料が発生しないメリットがあります。
OP Mainnetへの標準ブリッジのガス代
イーサリアムからOP Mainnetへの標準ブリッジには、次の2つの手数料が掛かります。
- イーサリアム(L1)側のガス代
- OP Mainnet(L2)側のガス代
※本記事更新時点(2025/9/8)では併せて$1.0程度
OP Mainnet側で標準ブリッジコントラクトを呼び出して出金する処理が発生するため、OP Mainnet由来のガス代も合わせて支払う必要があります。
OP Mainnet側のガス代は、イーサリアム側で支払うガス代に上乗せされ、その分はイーサリアム側でバーンされる仕組みになっています。
イーサリアムから「OP Mainnet」に送金する際のL2側のガス代を課す仕組みは、Optimism 公式Docs “Fees for sending data between L1 and L2” で詳しく解説されています。
L2ガス代を上乗せする役割を持つコントラクトは「OptimismPortal」になります。
※L2のシーケンサーの電気コスト等に由来するものなのでL2側で落ちるべきガス代な気もしますが、そもそもL2コストは僅かでL1のセキュリティを継承する点からL1で落ちても問題ないのでしょう。(推測です)
EthereumからOptimismにブリッジする方法(外部)


OP Mainnetへのブリッジに必要なもの(外部)
イーサリアムからOP Mainnetへのブリッジ(外部ブリッジプロトコルを活用)には、以下の2つが必要です。
- Ethereum側のガス代ETH
- ブリッジしたい仮想通貨
※OP Mainnet(旧オプティミズム)にETHをブリッジしたい場合はETHのみでOK
OP Mainnet側で発生するガス代ETHやブリッジプロトコルに追加で支払う利用料は、ブリッジ先で受け取る仮想通貨から差し引かれるので、OP Mainnet側で事前にガス代ETH等を用意しておく必要はありません。
OP Mainnetへのブリッジ手順(外部)
本記事では流動性プールを活用した外部のブリッジプロトコル「Celer cBridge」で、仮想通貨ETHをイーサリアムからOP Mainnet(旧オプティミズム)へブリッジする例で解説していきます。
まず「Celer cBridgeの公式サイト」にアクセスしましょう。
ウォレットを接続したら、画面上で「Ethereum Mainnet」を選んでブリッジ銘柄でETHを選択し、画面下は「OP Mainnet」を選択しましょう。


「Transfer」を押してメタマスク等のウォレットでガス代ETHを支払うと、すぐにブリッジが実行されます。



数分程度で「OP Mainnet」に着金します。
「Celerを使ったブリッジ」は、下の記事でも詳しく解説しています。


Optimismブリッジ(外部)の仕組み・ガス代


外部のブリッジプロトコルの仕組み
外部のブリッジプロトコルでは、既に発行済みの仮想通貨が流動性共有されて出来た「流動性プール」を活用してブリッジ処理を行います。
以下は「Celer cBridge」のブリッジ処理の例です。(EthereumからOP MainnetにETHをブリッジ)





cBridgeには流動性プールを自己保有するノードが登録されていたり、私たちが自由に流動性を供給できる共有型流動性プールがあります。
そして、この流動性プールを保有するノードや流動性プールを利用したブリッジ処理を、SGN(Celer State Gurdian Network)に登録されている「バリデーター」が監視し、不正がないか検証します。
>>cbridge-docs “cBridge Security“
EthereumとOP Mainnet上の取引処理を行うバリデーターに加え、Celerで独自にバリデーターを抱えてセキュリティを維持しているため、正規ブリッジより大掛かりです。
従って、EthereumとOP Mainnetのガス代に加え、別にサービスの利用料をプロトコル手数料として支払う必要がある外部ブリッジプロトコルが大半です。
外部のブリッジプロトコルの手数料
外部のブリッジプロトコルを使う場合、次の3つの手数料が必要です。(CelerでEthereumからOP Mainnetにブリッジする例)
- Ethereum側のガス代
- 基本手数料(OP Mainnetガス代相当)
- プロトコル手数料
>>c-bridge.docs “Bridge Fee“
CelerではEthereum側で支払うガス代に加え、基本手数料とプロトコル手数料がブリッジ先ネットワークの受取枚数から差し引かれます。



従って、外部のブリッジプロトコルを利用する場合、仮に0.005ETHをブリッジしても基本0.005ETH以下しか受け取れません。
基本手数料はOP Mainnetのガス代相当で、ほとんど掛かりません。
プロトコル手数料はサービス利用の手数料となっており、0.5%程度発生します。プロトコル手数料は、バリデーター・デリゲーター・流動性提供者の3者の報酬になります。
発生する基本手数料やプロトコル手数料は、Celerならブリッジ画面下の見積もりから確認できます。(他のブリッジプロトコルでも大体同じ)


追加のプロトコル手数料が痛いので、大きな金額のブリッジには向きません。
しかし、OP Mainnetへのブリッジの場合、標準ブリッジは基本的にETHしか対応していないので、ETH以外のERC-20をブリッジする場合は外部のブリッジプロトコルを利用しましょう。
まとめ:Ethereumのブリッジは手数料に注意


本記事では、イーサリアムからOP Mainnet(旧オプティミズム)に仮想通貨をブリッジする方法をご紹介しました。
ブリッジ方法 | 発生する手数料の種類 | 発生する手数料金額 |
---|---|---|
標準ブリッジ (Optimism公式) | ガス代(Ethereum) ガス代(Optimism) | ETH:$0.5程度※1 |
外部ブリッジ (流動性プール式) | ガス代(Ethereum) ガス代(Optimism) プロトコル手数料 | ETH:$0.5程度※2 ERC-20:$0.5程度※2 上記に加えさらに0.5%程度※2 |
直接送金 (取引所) | 送金手数料 | ETH:$1.5程度※3 ERC-20:$0.5程度※3 |
「OP Mainnet」で直接仮想通貨ETHなどを送金できる日本の取引所「ビットバンク」を利用するのも、簡単で手数料が安くおすすめです。
ビットバンクで仮想通貨ETHを「OP Mainnet」で直接送金する方法は、下の記事で詳しく解説しています。





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「逆方向のオプティミズムからイーサリアムのブリッジ方法」は、下の記事で詳しく解説しています。


「オプティミズムの仕組み・仮想通貨OPの買い方」は、下の記事で詳しく解説しています。



ご覧いただきありがとうございました。
本記事に関するご質問・ご感想はコメント欄か下記のお問い合わせページ・XのDMよりお送り下さい。丁寧に回答させていただきます。
メールアドレスはこちら:contact@pandacrypto.xsrv.jp

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※2020年5月1日より「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されていますが、一部記事では「仮想通貨」の表記を継続する場合があります。当サイトの「仮想通貨」は「暗号資産」を指します。
仮想通貨に関する注意喚起

仮想通貨の価格は日々変動しており、保有する仮想通貨の価格が急激に下落する場合があります。購入時の価格を下回ったり、無価値になってしまうことで大きな損失が発生する恐れがあります。
仮想通貨の信用取引は、価格変動により保証金を上回る損失が発生する場合があります。
その他仮想通貨に関する注意喚起について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
金融庁 | 暗号資産の利用者のみなさまへ |
警察庁 | 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください! |
消費者庁 | 投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について |
国税庁 | 仮想通貨の税務上の取扱い-現状と課題- |
政府広報オンライン | 暗号資産の「必ずもうかる」に要注意! |
日本暗号資産取引業協会 | 暗号資産に関するトラブルにご注意ください! |
国民生活センター | 暗号資産に関する消費者トラブル |


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