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【完全版】パンケーキスワップV3とは?V2との違いを徹底解説!

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この記事から分かること

  • パンケーキスワップV3とは?
  • パンケーキスワップV2との違い
  • パンケーキスワップV3の利率
  • パンケーキスワップV3のお勧め運用法
この記事を書いた人

※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。

パンケーキワップは2023年4月4日に大型アップデートでv2からv3となり、流動性のファーミングには「価格範囲」の設定が必要となり、スワップ報酬をもらえる仕組みやインパーマネントロス発生の仕組みが大きく変わりました。

パンケーキスワップV3とは

この記事を最後まで読むと、パンケーキスワップV3とV2の違いが分かり、今日からパンケーキスワップで流動性ファーミングで資産運用ができるようになります。

さとう

結論、パンケーキスワップの運用が初めての方は、ポジションマネージャーを利用してV3ステーキングを行うのがおすすめです。

ポジションマネージャーを使えば、面倒な設定は全て代わりに運用プラットフォームがやってくれて、最も手数料が稼げてインパーマネントロスが発生しにくい運用を行ってくれます。

パンケーキスワップのポジションマネージャーとは
パンケーキスワップの関連記事はこちら
使い方・始め方のまとめスワップのやり方
ステーキングのやり方草コインの買い方
ポジションマネージャーメタマスクを接続できない
シンプルステーキング報酬の収穫タイミング
儲け方・手数料負けしない方法V3とV2の違い
目次

※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。

暗号資産に関する注意事項は、金融庁消費者庁警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。

パンケーキスワップV3とは?V2との違い

パンケーキスワップV3とV2には、次の5つの違いがあります。

さとう

順番にご紹介していきます。

①価格帯を事前に決めて流動性を提供

パンケーキスワップV3とV2の1つ目の違いは、流動性を提供する価格帯を事前に決める必要がある点です。

パンケーキスワップV3では、流動性マイニングを行うときに提供する価格帯を事前に決める必要があります。

従来のパンケーキスワップV2では価格帯の設定はなく、全ての価格帯に満遍なく流動性を提供していました。

さとう

イラストでイメージすると、次の通りです。

※縦軸:流動性金額、横軸:価格帯

uniswap V3の流動性提供のイメージ
https://uniswap.org/whitepaper-v3.pdf(青字は追記)

事前に価格範囲を狭くすればするほどイラスト右のように細く長い流動性が提供され、現在価格が提供した価格レンジに該当する場合のみ、あなたの流動性はスワップで利用されることになります。

さとう

流動性としてスワップに利用されないと手数料を報酬としてもらえないため、現在価格付近に流動性が集まりやすくなります。

このような現在価格付近に流動性が集中しやすい流動性を「Concentrate Liquidity(集中流動性)」と呼びます。

②価格帯に該当してると手数料を貰える

パンケーキスワップV3とV2の2つ目の違いは、提供した流動性の価格帯に現在価格が該当している場合のみ、利用者のスワップ手数料を報酬として貰えるという点です。

パンケーキスワップでV3集中流動性が採用されている理由は、「資本効率性(Capital Efficiency)」が重要視されているからです。

従来のパンケーキスワップV2では流動性が満遍なく配置されていましたが、結局実際のスワップに利用される流動性はその内の極僅かで、スワップに対応するには過剰に供給されていました。

パンケーキスワップV3が資本効率性を重視している理由
さとう

つまり、ほとんどの仮想通貨は流動性として機能することなく、ただパンケーキスワップ上に放置されていた訳です。

パンケーキスワップV3の集中流動性により現在価格付近にのみ仮想通貨が提供されるようになり、それでも十分利率は高いため、提供される流動性の金額は従来のV3より少なくなります。

減った分の流動性は他のプロトコルにステーキングされたり、ガバナンスに利用されたりするため、より仮想通貨が効率的に運用されるようになります。

パンケーキスワップV3とV2のAPRの違い

また、適切な価格範囲に十分に絞って提供すれば、V2のときの数倍・数十倍の年間利率(APR)を出すこともできます。

※後述のパンケーキスワップV3のインパーマネントロスには注意が必要

③スワップ手数料は流動性提供者が決定

パンケーキスワップV3とV2の3つ目の違いは、流動性を提供する側が利用者のスワップ手数料率を決める点です。

パンケーキスワップV3では、流動性を提供するときに次の4つの手数料を流動性提供者側で選んで設定します。

パンケーキスワップのスワップ手数料設定画面

基本的には推奨される手数料率が銘柄毎に決まっており、例えばステーブルコイン同士のペアなら0.01%が自動提案され、逆に草コインを含むペアであれば1%が推奨されます。

このように設定される理由は、流動性提供者の利益が「スワップ利用者の手数料-流動性提供者のインパーマネントロス」で計算されるからです。

ステーブルコインはインパーマネントロスが発生しない「StableSwap AMM」という仕組みが利用されているので、手数料をたくさん報酬として貰わなくても流動性提供者側にとっては十分メリットがあります。

さとう

だから利用者にそこまで手数料を支払ってもらう必要がない訳ですね。

逆に、草コインが含まれるペアはインパーマネントロスのリスクが高いため、手数料を高く設定して流動性提供者にとってのメリットを増やし、流動性を集められるようにします。

このように、パンケーキスワップV3では流動性プール毎に利用者と投資家にとって最適な手数料率が設定されます。

④価格帯毎に異なる流動性のグラフ

パンケーキスワップV3とV2の4つ目の違いは、V2のようにxy=kのグラフで流動性プールが変化するのではなく、価格帯毎に異なる式を持った流動性プールが存在する点です。

パンケーキスワップV2では流動性提供者全員で1つの流動性プールを作っており、利用者側は1つの流動性に対してスワップを行っていました。

具体的には、次のようなXY=k(X,Yは流動性提供の仮想通貨ペアの各々の枚数、kは流動性の追加や削除の際に決まる固定の値)のグラフに従って、仮想通貨枚数や価格が変化していました。

Understanding StableSwap (Curve) » Miguel Mota | Software Developer
さとう

XとYの定積(k)で決まる自動価格決定の仕組み(AMM)なので、Costant Product AMM(定積AMM)と呼ばれています。

パンケーキスワップV3では流動性提供者1人1人に固有の価格帯設定があるため、価格帯毎に異なる流動性プールが大量に存在するのがイメージとして分かりやすいです。

分かりやすくするために、3人でパンケーキスワップV3にBTC&USDTの流動性を提供している場合をイメージしてみましょう。(BTCは正確にはBTCB)

事例①:BTCの価格が上昇しているケース

現在のBTCの価格は$60,000で、Aさん、Bさん、Cさんの3人は以下の価格範囲で流動性を提供する中、BTCの価格が$61,000まで上昇しました。

今回の例
  • A:「59,000~61,000USDT」で配置(BTC&USDTの複合ポジ)
  • B:「61,000USDT~∞」で配置(BTCの単一ポジ)
  • C:「0~59,000USDT」で配置(USDTの単一ポジ)

※BさんはBTCの価格上昇を予測した戦略を取っているため、集中流動性の仕組みではより流動性として必要になるBTCの単一ポジションしか取ることができません。

※CさんはBTCの価格下落を予測した戦略を取っているため、集中流動性の仕組みではより流動性として必要になるUSDTの単一ポジションしか取ることができません。

パンケーキスワップの集中流動性

現在価格時点ではAさんの流動性プールのみが現在価格に該当しており、Aさんの流動性のみが機能していて手数料報酬をもらえています。

USDTでBTCが購入されBTC$61,000まで上昇すると、Aさんの流動性の曲線は赤①の位置まで移動し、この流動性は価格帯から外れて機能しなくなります。

今度はBさんの流動性が機能するようになります。Bさんの流動性は赤②からスタートします。価格上昇を想定したポジションのため、この時点ではBTCの単一ポジションです。(資本効率性の観点からBTCしか必要ない)

さらにBTCが買われると、Bさんの流動性の曲線の赤③の位置まで移動していきます(同時にUSDTのポジションも増える)。

このように、パンケーキスワップV3では価格が変化する毎にスワップで利用される流動性がアクティベイト・ディアクティベイトを繰り返します。

事例②:BTCの価格が下落しているケース

BTCの価格が下落する場合は、先ほどの例とは逆の動きになり、Aさんのポジションが機能しなくなると同時にCさんのポジションが機能するようになります。

さとう

今回は分かりやすくするために3人で流動性を提供する例でご説明しましたが、実際は大量の投資家が様々な戦略で流動性を提供しています。

各流動性プールの価格はtick(ティック)という単位で分割され、複数人の流動性提供範囲が重なると各ティックに流動性が蓄積されます。

パンケーキスワップのtick
https://uniswapv3book.com/docs/introduction/uniswap-v3/

特に現在価格付近のティックに流動性が蓄積されやすいです。

集中流動性におけるtickは山が高ければ高いほど価格が動きづらく、スワップ利用者の「プライスインパクト」が小さくなり、適正価格でスワップしやすくなります。

また、各tickの間隔はUSDT&USDCや、BTC&ETHといった安定ペアであればあるほど狭く設定されます。(つまり適正な手数料が安いほどtickも狭い)

さとう

安定ペアは価格変動が好まれないため、なるべくスワップによる価格変化を緩やかにする必要があるからです。

⑤流動性は1:1の等価提供する必要なし

パンケーキスワップV3とV2の5つ目の違いは、流動性として提供する仮想通貨のペアを1:1の等価で提供する必要がない点です。

先ほど例に挙げた、3人が流動性プールに仮想通貨を提供している状態をもう一度イメージしてみましょう。

パンケーキスワップの集中流動性

例えば、Bさんは提供する流動性の価格帯の下限を現在の価格よりも大きく設定していますが、この場合は供給する流動性は全てBTCにしなければなりません。

さとう

これはパンケーキスワップV3が重要視している「資本効率性」の観点からすると、USDTが必要ないからです。

Bさんの流動性はAさんの流動性でBTCが全て買い尽くされた時にアクティブになりますが、この状態というのは流動性からBTCがなくなっており、さらにスワップ利用者にBTCを買わせてあげるにはBTCが必要だからです。

この時Aさんの流動性が機能しなくなり、USDTが機能していないですが、BTCが売られて価格が少しでも下がると今度はAさんの流動性が再度アクティブになり、USDTが流動性として機能するようになります。

このように、下限の価格が現在価格に近付けば近づくほど流動性として提供しなければならないUSDTの枚数は減り、逆に上限の価格が現在価格に近付けば近づくほど、必要になるBTCの枚数が減るという訳です。

ちなみに、等価の1:1で流動性を提供したいときをイメージすると、次のように価格帯の下限と上限を設定します。

パンケーキスワップV3で流動性を等価で提供する場合

この場合、下限価格/現在価格=現在価格/上限価格=0.81となるようにレンジを設定すると、現在価格が10,000USDT/BTCのときに10,000USDTと1BTCでV2と同じように流動性を提供できます。

パンケーキスワップV3の利率計算【一覧】

パンケーキスワップV3の流動性ファーミング先一覧で表示されている利率が、どのように計算されているか解説していきます。(下の赤枠部分)

さとう

ファーミング先一覧で表示されている年間の利率(APR)は、次の2つの要素から計算されています。

  • CAKEの新規発行分の報酬(Farm Base Reward APR)
  • スワップ手数料分の報酬(LP Reward APR)
ここの内容の参考文献

①仮想通貨CAKEの新規発行分の報酬

パンケーキスワップの流動性一覧のAPRの1つ目の計算要素は、仮想通貨CAKEの新規発行分の割り当てです。(Farm Base Reward APR)

さとう

2023年4月13日時点では、次のようにCAKEは新規発行されています。

Yield Farming(赤枠は加筆)

※コミュニティの提案により変更になる場合があります。

ブロックチェーンで1ブロック分生成される毎に40CAKEが新規発行されており、そのうち3.11CAKEがFarm Base Reward APRです。

この3.11CAKEが各流動性プールへ「Base Reward」として配られます。

配るときは、各流動性プール毎に「~x」で決まっているMulitplier(マルチプライヤー, 乗数)を基準にします。

パンケーキスワップのMultiplier(乗数)
パンケーキスワップのMultiplier(乗数)

全体のMultiplierが100xのとき、5xの流動性プールには3.11×5/100が配られるイメージです。

ぱんだ

200xとか30xとかどういう意味なんだろうって思ってたけど、そういう風に使われていたんだね。

さとう

以下のような条件のときの「Farm Base Reward」の利率を計算してみましょう。

パンケーキスワップに次の2つの流動性プールがあり、あなたは50ドル分を流動性プール②(USDC&BUSD)に提供した時のBase Reward APRを計算しようとしています。

流動性プール①(USDT&USDC)
  • 流動性プールの総額:150ドル
  • Multiplier:2x
流動性プール②(USDC&BUSD)
  • 流動性プールの総額:200ドル
  • Multiplier:3x

1日あたりのCAKEの流動性プール全体への報酬が0.1ドルで、この状態が1年間続いた場合、あなたが預ける流動性プールのBase Reward APR(仮想通貨CAKEの新規発行分のARP)は次のように計算されます。

\(\normalsize{Base Reward APR=\frac{報酬額/日×乗数/全体の乗数合計×365}{全体のLP総額}}\)

\(\normalsize{Base Reward APR=\frac{0.1×3/5×365}{200}=0.1095}\)

さとう

Base Rewardの年間利回りは、10.95%であることが分かりました。

Multiplierの値は、Pancakeswapのコミュニティ内で行われる提案と投票によって決定されます。Multiplierの変更は、次の傾向に従ってコミュニティで決定されることが多いです。

  • たくさん利用されるプールのMulitplierは上げる
  • あまり利用されないプールのMultiplierは下げる

多くスワップで利用されている流動性プールには、手数料が多く発生します。

スワップ手数料も流動性プールの報酬になり、スワップ手数料の一部はCAKEの買い戻し&バーンにも利用されるため、コミュニティはさらに手数料を落としてもらいたいと考えます。

さらに利用してもらうためには、流動性を集める必要があります。

流動性が少ないとPrice Impact(プライスインパクト)が生じてしまい、他の市場より不利な価格で取引しなくてはいけなくなり、パンケーキスワップを利用してもらえなくなるなるからです。

さとう

そのためにMulitplierを上げ、沢山の流動性を提供してもらうインセンティブを投資家に与える必要がある訳です。

利用頻度が少ないプールのMultiplierは、その逆です。

ぱんだ

よく利用するプールは200xとかMultiplierが大きいけど、そういう理由だったんだね!

②スワップ手数料分の報酬

パンケーキスワップの流動性一覧のAPRの2つ目の計算要素は、ユーザーのスワップ手数料の割り当て分です。(LP Reward ARP)

先ほどの例題と同じ次のプールを例に挙げて、LP Reward APRを計算してみましょう。

流動性プール②(USDC&BUSD)
  • 流動性プールの総額:200ドル
  • Multiplier:3x
  • 1日あたりの手数料:10ドル
  • 手数料のLP報酬割り当て:68%

このとき、LP Rewardは次のように計算されます。

\(\normalsize{LP Reward APR=\frac{スワップ手数料/日×LP報酬%×365}{全体のLP総額}}\)

\(\normalsize{LP Reward APR=\frac{0.1ドル/日×0.68×365}{200}=0.1241}\)

流動性ファーミングのスワップ手数料分のAPRは、12.41%であることが分かりました。

さとう

先程のFarm Base Rewardの利率10.95%と合わせると、利率は23.36%となります。

ちなみに「1日あたりの手数料:10ドル」は、スワップ金額×スワップ手数料率で算出されています。(今回の例題では4000ドル×0.25%=10ドルで想定しています)

パンケーキスワップのスワップ手数料率(Trading Fee)は次の4種類のレートがあり、それぞれで配分が決まっています。

スワップ手数料率0.01%0.05%0.25%1%
流動性プール報酬67%66%68%68%
CAKEの買い戻し10%10%23%23%
コミュニティ金庫23%24%9%9%
2023年4月13日時点

上の例題はTrading Fee0.25%で、68%が流動性プールへの報酬として割り当てられたイメージです。

スワップ手数料率やそれぞれの配分割合はパンケーキスワップ内のコミュニティの提案&投票によって随時変更されるため、最新の情報は次の公式文献をご覧下さい。

docs.pancakeswap “Liquidity Pools

パンケーキスワップV3の利率計算【実際】

ここまでパンケーキスワップの流動性一覧に表示されているAPR(年間利率)がどのように計算されているか解説してきました。

この一覧に表示されているAPRは流動性全体で考えた時のAPRのため、価格範囲の設定があるV3では各個人で実際の利率は異なってきます。

実際のAPRは価格範囲の設定の仕方で変わる
さとう

次に、実際にあなたが流動性を提供するときの利率の計算方法を確認してみましょう。

パンケーキスワップV2とV3の流動性提供のAPR計算の基本的な考え方の違いは、下のイラストの通りです。

パンケーキスワップV3とV2の利率計算の違い

パンケーキスワップV2は価格範囲を設定する必要がないため、全員が全価格帯に薄く広く流動性を提供しており、あなた自身のAPRは全体のAPRと常に一致していました。

パンケーキスワップV3では、あなたが設定した価格範囲の中の流動性とスワップ手数料であなたのAPRが計算されます。

※正確には少し違いますが、ざっくりのイメージです。

APR計算に使うデータは過去1週間が基本なので、レンジ内発生の報酬量は価格範囲を広げても狭くしても基本的に変わりません。報酬は現在価格でしか発生しないからです。

しかし、レンジ内の流動性総額はあなたの価格範囲の設定次第で大きく変わります。

さとう

価格範囲を広げるとAPRが低くなり、価格範囲を狭くするとAPRが高くなるのはこのためです。

次に、実際の計算式について確認してみましょう。

次の2つの要素の合計でAPRが計算される点は、V3とV2で同じです

  • CAKEの新規発行分の報酬(Farm Base Reward APR)
  • スワップ手数料分の報酬(LP Reward APR)
ここの内容の参考文献

①仮想通貨CAKEの新規発行分の報酬

仮想通貨CAKEの新規発行分の報酬は、次の式で計算されます。

\(APR=\frac{USD_{r}}{L_{lm}}×\frac{L_{p}}{USD_{p}}\)

  • USDr=年間のCAKE報酬金額(乗数によるプール割り当て分)
  • Llm=現在価格を含んでいる全アクティブ流動性金額
  • Lp=自分の提供している流動性金額
  • USDp=自分が設定した価格範囲全ての流動性金額

前半の分数部分で全体のAPRを計算し、その後自分が設定した価格範囲における自分の割り当て分を計算してるイメージです。

さとう

価格範囲を広げるとAPRは低くなり、価格範囲を狭くするとAPRは高くなることが式から分かりますね。

②スワップ手数料分の報酬

スワップ手数料分の報酬は、2段階に分けて計算されていきます。

まずはあなたが設定した価格範囲で発生している7日間合計手数料を、過去7日間のデータから次の式で計算します。

\(7日間手数料合計=f_{t}×V_{7d}×\frac{T_{in}}{T_{7d}}\)

  • ft:手数料パーセンテージ
  • V7d:過去7日間の総取引金額
  • Tin:過去7日間で設定範囲に留まった秒数
  • T7d:過去7日間の秒数合計

7日間の手数料合計をfeeinとすると、あなたの7日間換算の利回りは次の式で計算されます。

\(7日間の利回り=fee_{in}×\frac{ΔL}{L_{in}+ΔL}\)

  • ΔL:あなたの流動性提供金額
  • Lin:設定した価格範囲に該当する流動性合計
さとう

7日間の手数料合計のうち、あなたが占める割合を計算しているイメージです。

これを年換算したものがあなたのAPRになります。

ぱんだ

これも価格範囲を広げるとAPRは低くなって、価格範囲を狭くするとAPRは高くなることが式から分かるね。

パンケーキスワップV3のインパーマネントロス

パンケーキスワップV3のインパーマネントロスは、パンケーキスワップV2より大きく発生するという特徴があります。

さとう

インパーマネントロスとは、提供している仮想通貨の価格が変動したときに発生する損失のことです。

下のイラストのように、流動性として提供している仮想通貨の価格が変動すると、仮にガチホしていた場合と比べて損失が発生することがあります。

pancakeswap-impermanent-loss

インパーマネントロスは、あなた自身が市場の一部になっているために発生してしまいます。

あなたが提供している流動性の仮想通貨の価格が上昇するときは、あなたの流動性からその仮想通貨が実際に出ていっています。

価格が上昇する一方、そのせっかく上昇してくれた仮想通貨が自分の流動性から減ることになり、この分がインパーマネントロスです。

ぱんだ

このインパーマネントロスより高い利回りを出すのが、流動性ファーミングの目標だね。

パンケーキスワップV2でインパーマネントロスの発生率は全員共通でしたが、パンケーキスワップV3のインパーマネントロスは、個々が設定する価格範囲によって変わります。

決められた区間で自分の流動性の持ち分が変わるので、その区間の価格変化でインパーマネントロスの発生が集中するようなイメージです。

パンケーキスワップV3の初期設定になっている、下限価格が現在価格の50%、上限価格が現在価格の100%のときのインパーマネントロスをイメージしてみましょう。

次のイラストは等価で仮想通貨を提供するように価格範囲を設定したときの、インパーマネントロス発生倍率(V2比)です。

パンケーキスワップV3のインパーマネントロスの大きさ
nの値インパーマネントロス発生倍率(V2比)
n=1.211.5倍
n=1.55.4倍
n=2.03.4倍
n=4.02.0倍

n=2のときは、従来のV2の3.4倍のインパーマネントロスが発生することが分かります。もらえる報酬も増えますが、インパーマネントロスの発生率も高いことを覚えておきましょう。

さとう

下の記事V3のインパーマネントロスについて詳しく解説しています。

※解説記事はユニスワップですが、パンケーキスワップとまったく同じです。

V3のリスクを回避するならポジションマネージャー

ここまでパンケーキスワップV3の仕組み、V2との違いについてご紹介してきましたが、分散型取引所の利用に慣れていない方にとってはややハードルが高いです。

結論、パンケーキスワップの資産運用は「ポジションマネージャー」を利用するのがオススメです。

パンケーキスワップのポジションマネージャーとは

ポジションマネージャーを使えば、V3の面倒な価格範囲の設定等は全て代わりに運用プラットフォームが行ってくれ、手数料が稼げてインパーマネントロスが発生しにくい運用を行ってくれます。

さとう

リスクの低い運用先であれば利率10%前後、高いところであれば利率100%前後で運用することができます。

ポジションマネージャーの概要・始め方は、下の記事で詳しく解説しています。

パンケーキスワップV3のおすすめ運用銘柄

パンケーキスワップやその他の分散型取引所を使った資産運用が初めての場合、インパーマネントロスが発生しにくい流動性プールに流動性を提供するのがオススメです。

インパーマネントロスが発生しづらい例は、次のようなものが挙げられます。

  • 価格変動が小さい時価総額の大きいペア(例:BTC&ETH)
  • 同じような価格変動が発生するペア(例:BTC&ETH)
  • ステーブルコインを含むペア(例:BTC&USDT)
  • ステーブルコイン同士のペア(例:USDT&USDC)
さとう

まずは上記のような銘柄で運用を始めてみましょう。

まとめ:V3特有のリスクに注意して運用しよう

パンケーキスワップV3とパンケーキスワップV2には、次の5つの違いがありました。

パンケーキワップは2023年4月4日に大型アップデートでv2からv3となり、流動性のファーミングには「価格範囲」の設定が必要となり、スワップ報酬をもらえる仕組みやインパーマネントロス発生の仕組みが大きく変わっています。

さとう

ポジションマネージャーはリスクを抑えて簡単にV3の資産運用ができるので、おすすめです。

パンケーキスワップの関連記事はこちら
使い方・始め方のまとめスワップのやり方
ステーキングのやり方草コインの買い方
ポジションマネージャーメタマスクを接続できない
シンプルステーキング報酬の収穫タイミング
儲け方・手数料負けしない方法V3とV2の違い

仮想通貨に関する注意喚起

さとう

仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。

消費者庁の「投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について」のYoutube視聴もおすすめです。

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