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この記事から分かること
- LPロックってそもそも何?
- 流動性プールをロックすることの重要性
- LPがロックされているか確認する方法
- 運営側がLPをロックする方法
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
仮想通貨界隈では、分散型取引所の流動性を運営側で自ら売却して持ち逃げする「ラグプル」と呼ばれる事件が起こることがあります。
このようなラグプルが自由に行える環境では、誰も分散型取引所で取り扱れている銘柄を保有できません。
従って、仮想通貨プロジェクトの運営が流動性「LPロック」と呼ばれる資金を持ち逃げできない設定を自ら行うことで、利用者に安全性を証明する必要があります。
※LP:Liquidity Pool(流動性プール)
逆にいうと、現在のラグプルは以下のような状態で起こる場合がほとんどです。
- LPロックをそもそもしてない
- LPロックの期間が切れた
本記事でLPロックに関する知識を深めて事前に状況を確認することで、ラグプルが起きる可能性があるのか確認できます。
※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。
暗号資産に関する注意事項は、金融庁・消費者庁・警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。
分散型取引所の流動性プールとは
分散型取引所は利用者が仮想通貨を持ち寄って市場が作られており、この市場を「流動性プール」と呼びます。
分散型取引所は上場制限なしに自由に流動性プールを作れる所が多く、ブロックチェーンゲーム等で稼げるトークンの多くはまず分散型取引所に上場されます。
流動性は自由に解除して売却できるため、運営は流動性を動かせない証明「LPロック」を行う必要がある訳です。
運営の資金の持ち逃げ「ラグプル」とは
仮想通貨やブロックチェーンゲーム運営は事前予告なしに、分散型取引所の流動性を売って逃げることがあります。
この手口はラグプル(Rug Pull)と言われ、カーペットを引っ張り(運営が売り逃げ)、上にいる人が転ぶ(投資している人が損する)ことが由来です。
プロジェクトに依りますが、流動性プールのうち運営保有が占める割合が半分以上あることも多いので、当然ラグプルが起きると大暴落します。
ラグプル後は、流動性マイニングを行っている投資家も流動性プールから資金を引き上げるため、どんどん暴落します。
LPロック(流動性プールロック)とは
LPロックとは、運営が自ら提供している流動性をロックサービスを利用して引き出せなくする設定を指します。
利用者がラグプルを恐れているとプロジェクトが成立しないので、現在の仮想通貨関連プロジェクトの運営はLPロック(Liquidity Pool Lock)を行うのが基本です。
第三者による仮想通貨プロジェクトの監査においても、流動性プールのロックは必須項目となっています。
LPロックは「Mudra」や「Pinksale」といった有料のLPロックサービスを利用します。
運営は次のようにサービスを利用し、ロックするLPのアドレス、数量、期間を決めてLPロックを行います。
半年間・1年間等でロック期間を設定し、期限が切れたらすぐに更新を行います。
ロックする期間も運営自身が決めることができるため、長ければ長いほど利用者への証明として強いものになります。
運営のLPロック状況を自分で確認する方法
流動性がロックされているかどうかは自分で確認できます。
最新の大きなプロジェクトであれば流動性プールはロックされていて当たり前ですが、稀にロックされていない場合があるので自分で確認することも重要です。
次のように自分で考えてリスクヘッジができます。
- ロックなし:参入しないか、資金を入れ過ぎない
- ロックあり:期限間近で運営が芳しくない時に撤退検討
ちなみに私が2022年にプレイしていたNFTゲーム「MyRichFarm」は2023年1月にラグプルしましたが、LPロックの期限が切れた直後にラグプルしています。
運営が上手くいっていない中でのロック期限切れは、ラグプルの危険性があるので注意が必要です。
次のサービスでLPロック状況は確認できます。
- Moonarch(ムーンアーチ):BEP-20規格(BSC)関連のトレードに便利なツール・サービスです。
- Mudra(ミュドラ):LPロックを行うことができるサービスですが、ロックの確認にも便利です。
MoonarchでLPロックを確認(無料)
Moonarch(ムーンアーチ)は、無料でLPロック状況を確認できるサービスです。
上の検索バーにトークン名やアドレスを入力することで、そのトークンが該当するLPのロック状況を確認できます。
- Liquidity(画面左):流動性プールの総額
- Liquidity(画面右):LPのロック割合
- Liquiditiy(画面左下):LPロック割合とロック期間
上の画像の例からはLPに預けられているのうち、運営分の30.3%がロック済となっており、ロック期間の残数は134日であることが分かります。
無料でここまで確認できるのは便利ですね。
MudraでLPロックを確認(有料)
LPロックを行えるサイト「Mudra」ではLPロックの確認もできますが、有料です。
サイト下の「Mudra Premium」の$100プランで「仮想通貨MUDRA」を$100分購入し保有することで、LPロックを確認できるようになります。
仮想通貨MUDRAは$100分保有し続けないと使えなくなってしまうため、Mudraの価格が下がった場合は買い足す必要があります。
MUDRAは価格の変動が激しいので、100ドル丁度では買い足ししないと継続利用できなくなります。
Premiumプランに入ったら、walletを接続して「Mudra Research」にトークンアドレスを入力することでLPがロックされているか確認できます。
LPロックができる2つのサービスの紹介
運営は主に以下のようなサービスを利用してLPをロックしています。
Pinksale(ピンクセール)について
Pinksale(ピンクセール)はユーザーが独自でトークンを作成してリリースを行ったり、流動性プールのロックを行ったりできるサービスです。
画面左に「Create Lock」があり、ここにLPアドレスを入力することで期間を決めてLPをロックできます。
その他にもトークンを作成したり、トークンのエアドロップを行ったりもできます。
Mudra(ミュドラ)について
MudraはPinksaleと同様にユーザーが独自でトークンを作成してリリースを行ったり、LPのロックを行ったりできるサービスです。
「Mudra Liquidity Locker」でロックするLPや期間を設定することでLPをロックできます。
まとめ:LPロックの確認方法を知っておこう
仮想通貨界隈では、分散型取引所の流動性を運営側で自ら売却して持ち逃げする「ラグプル」と呼ばれる事件後を絶たない状況です。
自分で流動性プールのロック状況を確認できるようになれば、ラグプルのリスクを予測してヘッジできます。
- ロックなし:参入しないか、資金を入れ過ぎない
- ロックあり:期限間近で運営が芳しくない時に撤退検討
LPロックの確認は以下のサービスで行えます。
仮想通貨に関する注意喚起
仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。
消費者庁の「投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について」のYoutube視聴もおすすめです。
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