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「ぱんだくりぷとの」のコンテンツ制作・編集ポリシーはこちらでご紹介しています。
本記事は、2024年10月15日に更新を行っています。
この記事から分かること
- GMOコインの海外取引所への送金状況
- GMOコインの国内取引所への送金状況
- テスト送金結果とお問い合わせ結果
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
GMOコインは2016年10月に設立された国内最大規模の仮想通貨取引所で、東証プライムに上場しているGMOインターネットグループ株式会社のグループ会社が運営しており、業界の中でも特に手数料が安い点が特徴です。
2023年6月1日に、FATF(金融活動作業部会)のトラベルルールに対応するため、日本政府が犯罪による収益の移転防止に関する法律等の改正を行い、各国内仮想通貨取引所は取引所への送金に制限を掛けるようになりました。
GMOコインのトラベルルール対応の沿革は次の通りです。
結論、2023年6月1日施行のトラベルルールに伴う法改正への対応による、GMOコインの海外取引所への送金状況は次の通りです。
国内取引所への送金状況は次の通りです。
1枚のイラストにまとめると、次の通りです。
最新の各国内取引所から海外取引所への送金状況をまとめると、次の通りです。
主要な海外取引所への送金制限がない国内取引所は、次の3箇所です。
おすすめは「ビットバンク」です。
ビットバンクは送金できない海外取引所を公表していますが、主に日本人が利用する海外取引所は含まれていません。
- Bithumb
- UPbit
- Korbit
- ProBit
- CoinOne
- GOPAX
- Kraken
- Coinbase
- Binance.us
- CoinList
- Gemini
- Bitstamp.net US
- Luno
- Independent Reserve.
- Crypto.com
- B2C2.com
- LMAX Digital
- HTX.com Gibraltar
- OSL.com
- BlockFi.com
- Bitfinex.com Bahamas
- OKX.com Bahamas
- Bitfinex.com Bahamas
※上記は一部抜粋(Bybit.com UAEには出金できませんが、私たち日本在住者が利用するBybit.com Globalへは問題なく出金可能です。)
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ビットバンクから海外取引所に送金する方法は、下の記事で解説しています。
GMOコインのトラベルルール対応とは
2023年6月1日より、FATF((Financial Action Task Force、金融活動作業部会)が提唱しているトラベルルールへの遵守を目的として、日本で法律が改正されたため、各仮想通貨取引所が送金制限を設ける必要が出てきました。
GMOコインが対応しているトラベルルールとは、FATF(Financial Action Task Force、金融活動作業部会)と呼ばれる国際機関により、マネーロンダリングやテロ資金供与対策を目的として各国で導入が進められている取り決めのことです。
トラベルルールとは、「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う暗号資産交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の暗号資産交換業者に通知しなければならない」というルールです。
bitbank Support トラベルルールとはなんですか
トラベルルール導入までの簡単な経緯
1989年6月 | マネロン対策の国際的な枠組み「FATF」がフランスで設立。 |
2015年6月 | G7サミットで暗号資産に対する規制の導入が宣言され、各国の暗号資産業者は登録・免許制になり、利用者も本人確認が必要になる。日本でも暗号資産業者は登録制に。 |
2018年10月 | FATF勧告15「新技術の悪用防止」が改訂され、暗号資産業者はマネロン等の規制が必要になる。 |
2019年6月 | FATF勧告16「電信送金」が改訂され、送付側と受取側に関する情報の通知が必要になり、このFATF勧告16がトラベルルールと呼ばれている。 |
2023年6月 | 犯罪による収益の移転防止に関する法律が改正され、日本の暗号資産交換業者はトラベルルールへの対応が必要になる。 |
「トラベルルール」は、国際的なルールである「FATF勧告16」の通称となります。(FATFはマネロン対策等を行う国際機関)
既に日本も勧告は受けていましたが、2023年6月1日の法令改正に伴いより厳しく遵守するようになり、金融庁指定の国への送金には情報の通知が義務化されました。
これにより、情報の通知を適切に行えない取引所間では、仮想通貨の送金に制限が掛かるようになりました。
トラベルルールの沿革
沿革①:1989年にFATFが設立される
FATFは、元々は1989年7月に行われた第15回先進国首脳会議「アルシュ・サミット」で、マネーロンダリング対策における国際協力強化のため、先進主要国を中心として設立されたのものです。
その後、以下のような新しい対策範囲を加えながら、勧告を出しています。
沿革②:1990年4月に「40の勧告」策定
1990年4月には、各国におけるマネロン対策の基準として「40の勧告」が策定されました。
以下の40の勧告に従い、各国の法令整備等の状況が評価されます。
沿革③:2015年6月G7サミットで勧告強化
2015年6月に開催されたG7エルマウ・サミットにて、暗号資産という新しい支払手段に対する適切な規制の導入が宣言されました。
我々は、仮想通貨及びその他の新たな支払手段の適切な規制を含め、全ての金融の流れの透明性拡大を確保するために更なる行動をとる。
G7エルマウ・サミット首脳宣言(金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より)
2014年にMTGOX社の破産事例がありましたが、あくまでもテロ対策の文脈で規制が必要という宣言になっていました。
これに伴いFATFは各国政府に対して、暗号資産交換業者に対して登録制・免許制を課し、利用者にも本人確認を義務付けるように勧告を行いました。
各国は、仮想通貨と法定通貨を交換する交換所に対し、登録・免許制を課すとともに、顧客の本人確認義務等のマネーロンダリング・テロ資金供与規制を課すべきである。
FATF ガイダンス(金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より)
沿革④:2017年4月に改正資金決済法が施行
2015年6月のFATF勧告を受け、日本では2016年5月に資金決済法が改正されました。(2017年4月施行)
- 暗号資産交換業者は登録制に
- 口座開設では本人確認が義務
- 利用者保護で、取引所のルールを整備
※金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より
沿革⑤:2019年6月に勧告16が改訂(ここでトラベルルールができる)
2019年6月にFATFの勧告16「電信送金」が改訂され、暗号資産の送付人と受取人の情報の確認・保存を取引所に課しました。
トラベルルールという用語がFATF内で正式にある訳ではありませんが、業界関係者にはこの改訂後のFATF勧告16「電信送金」が「トラベルルール」と認識されているようです。
トラベルルールとは、顧客が送金を実施する際、受取側・送付側事業者に対し、送付依頼人及び受取人の情報を保持・維持・(送付側事業者から受取側事業者への)通知を義務付ける AML/CFT 上の措置を指す。業界における一般用語であり、FATF 基準上の正式な用語ではないが、通常、FATF 基準上の勧告 16(電信送金)を指すものとして当局・業界関係者に理解されている。
金融庁 国際関係情報(その他):暗号資産・暗号資産交換業者に関する新たな FATF 基準についての12 ヵ月レビューの報告書要旨
沿革⑥:2023年6月に国内で法令が改正(ここで日本がトラベルルールに対応)
2023年6月1日から犯罪による収益の移転防止に関する法律等が改正され、日本の暗号資産交換業者はトラベルルール(改訂後のFATF勧告16)への対応が必要になりました。
犯罪による収益の移転防止に関する法律改正の概要は、金融庁のHPから確認できます。
トラベルルールを踏まえたGMOコインの各取引所への送金可否を1枚のイラストにまとめると、次のようになります。
国内取引所への送金制限の概要
GMOコインの国内取引所所への送金状況は次の通りです。
GMOコインはSygna Bridge呼ばれる情報通知の仕組みを利用しており、国内取引所には同じ仕組みを採用しているビットバンク・ビットポイント・ビットトレード・DMMビットコイン等にしか送金できません。
コインチェックとビットフライヤーは、TRUSTと呼ばれる異なる仕組みを採用しています。
海外取引所への送金制限の概要
GMOコインから送金できる海外取引所、送金できない海外取引所は次の通りです。
GMOコインはトラベルルール対応により、金融庁が指定する通知対象国に所在を置いている海外取引所には送金できない状況です。
金融庁指定の情報通知対象国
- アメリカ合衆国
- アラブ首長国連邦
- アルバニア
- イギリス
- イスラエル
- インド
- インドネシア
- エストニア
- カナダ
- ケイマン諸島
- ジブラルタル
- シンガポール
- スイス
- セルビア
- 大韓民国
- ドイツ
- ナイジェリア
- バハマ
- バミューダ諸島
- バーレーン
- フィリピン
- ベネズエラ
- ポルトガル
- 香港
- マレーシア
- モーリシャス
- リヒテンシュタイン
- ルクセンブルク
海外取引所MEXC、Gate.ioは上記の通知対象国に該当しているため、GMOコインから送金できません。
海外取引所 | 登記 | 通知対象 | システム |
---|---|---|---|
KuCoin | セーシェル | × | N/A |
Bybit | セーシェル | × | N/A |
Bitget | セーシェル | × | TRUST |
Gate.io | ケイマン諸島 | 〇 | 不明 |
MEXC | シンガポール | 〇 | SYGNA |
以下は、送金テスト結果の証憑です。
GMOコインからGate.io・MEXCに仮想通貨の送金を行った結果です。
このようにGate.io・MEXCは通知対象国に所在地を置いている海外取引所なので、送金がキャンセルされてしまいます。(宛先の作成だけはできます)
通知対象国以外への仮想通貨の送金はトラベルルール対応の必要がないため、これまで通り行えます。
Bybit・Bitget・Kucoinに送金する際は送金国を「セーシェル」に設定して下さい。
MEXCはシンガポール?セーシェル?
MEXCは「セーシェル」登記であるという情報も見受けられますが、古い情報で少なくとも本記事更新時点ではMEXCがセーシェルに関連しているソースは確認できませんでした。
正確には過去にセーシェルに登記していた期間はあります。
ですが、2023年1月に発行されたセーシェルの金融サービス局(FSA)のプレスリリース内にて、MEXCは登記抹消済みとして記載されています。
現時点ではセーシェル登記ではなく、セーシェルにおける活動の実態はないので本社がある「シンガポール」が送付先国となります。
従って、GMOコインからMEXCには送金できません。
「MEXCのトラベルルールの詳細」は、下の記事で詳しく解説しています。
Bybitはアラブではなくセーシェルで設定
Bybitはアラブ首長国連邦(ドバイ)に本社がありますが、日本人が利用するBybitのサービスは「Bybit Fintech Limited」という企業が提供しています。
この「Bybit Fintech Limited」はセーシェル登記です。
例えば世界の企業情報のデータベース「Dun & Bradstreet」にも、セーシェル登記である旨が掲載されています。
セーシェルの「金融サービス局サイト(FSA)」上でも、「Bybit Fintech Limited」がセーシェル登記の「Active Company」である旨が記載されています。
GMOコインからBybitに送金を行う場合、正しくセーシェルで送付先国を設定すれば、トラベルルールの影響を受けずに送金ができます。
「GMOコインからバイビットに送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。
海外取引所への送金制限がない国内取引所
主要な海外取引所への送金制限がない国内取引所は、次の3か所です。
各取引所の公表ではなく、実施したテスト送金の結果を基に判断しています。
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参照:みん評
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海外からGMOコインへの送金の影響はなし
海外取引所からGMOコインへの入金は従来通り可能です。
しかし、GMOコインは入金元の情報を登録しないと外部からの入金が反映されないので注意が必要です。
例えば、GMOコインの場合は下のように「預入情報ご登録のお願い」というメールが届きます。
GMOコインアプリの「未反映リスト」の入金元情報を登録することで、海外取引所からの入金が反映されるようになります。
入金が反映されないときは、未反映リストをチェックして見て下さい。
まとめ:GMOは通知対象国に送金できない
結論、2023年6月1日施行のトラベルルール対応を踏まえた、GMOコインの海外取引所への送金状況は次の通りです。
GMOコインの国内取引所への送金状況は次の通りです。
1枚のイラストにまとめると次の通りです。
海外取引所への送金制限がない国内取引所は、次の3箇所です。
おすすめは「ビットバンク」です。
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・特徴③:セキュリティ評価国内No.1
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下のツールを利用することで、トラベルルール対応後の国内取引所から海外取引所への送金状況と、送金できないときの解決方法を簡単に調べることができます。
送金元の国内取引所と送金先の海外取引所をリストから選択し、確認を実行すると送金可否が表示されます。
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仮想通貨に関する注意喚起
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