この記事から分かること
- ブロックチェーンArcの特徴
- Arcに仮想通貨を入金する方法
- Arcの取引処理の仕組み
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
Arc(アーク)とは、USDCの発行で有名な米Fintech企業「Circle」が開発したオンチェーン金融特化のレイヤー1ブロックチェーンです。2026年9月16日メインネットでローンチされました。

さとうArcの概要は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
| 概要 | USDCネイティブな金融アプリ特化L1チェーン |
| コンセンサス層 | Malachite BFT×Proof-of-Authority (PoA) |
| 実行層 | Rust製クライアントのReth(EVM互換) |
| ガストークン | USDC |
| ネイティブ | USDC・EURC ・USYC |
| ブロック生成時間 | 約0.48秒 |
| ファイナリティ | 1秒未満の確定ファイナリティ |
| スループット | 20バリデーターで3000TPS以上 |
| 手数料モデル | EIP-1559×EWMA (指数加重移動平均) |
| ガス代目安 | 1回送金で0.001USDC(非混雑時) |
| プライバシー | 自由選択式で機密取引実行が可能 |
| セキュリティ | ウォレット署名のSLH-DSA-SHA2-128s導入など、量子セキュリティに対応 |
| 公式サイト | https://www.arc.io/ |
| 公式X | https://x.com/arc |
| エクスプローラー | https://explorer.arc.io/ |


Arcの特徴・強みは次の5つです。


業界初ステーブルコインUSDCをガス代としており、ユーザーと開発者側は価格変動リスクを抑えることができ、事前に取引コストを見積もりやすくなります。
また、1秒未満の確定ファイナリティにより、取引の片方だけが決済されてもう片方が失敗する「片側だけの引き渡しリスク」が排除されており、リアルタイム決済に優れています。
| ネットワーク | ファイナリティ | 備考 |
| Arc | 1秒未満 | 投票完了時に確定で不可逆になる |
| Ethereum | 12〜15分 | ファイナリティには2エポックの証明が必要 |
| Arbitrum等のL2 | 約7日 | L2⇒L1の出金は約7日の不正証明期間が必要 |



予測可能なコストでリアルタイム決済ができる点はオンチェーン金融で特に有用で、多くのアプリケーションがArc上でリリースされています。
| カテゴリー | 名称 |
|---|---|
| レンディング | Aave(V4)、Morpho |
| DEX / スポット取引 | Uniswap、Aero、1inch、fomo、pools.trade |
| パーペチュアル / デリバティブ / FX取引 | edgeX、Extended、Hibachi、Bankr、Dinari |
| ミーム / ローンチパッド | Pump.fun、fomo |
| 決済 / ペイメント | Rain、Thunes、Wirex など |
Arcブロックチェーンの合意形成の仕組みは「Proof of Authority」を採用しており、BlackRockやVisaなど事前に承認された少数のバリデーターのみが参加しているため、処理プロセスが少なく高速です。


しかしPoAは合意形成の仕組みとしては中央集権的なため、分散性がなく少数の有名企業の信頼に依存している点は1秒未満の即時ファイナリティのトレードオフになっています。
私を含めた一般ユーザーはおそらくガス代のボラティリティやファイナリティの速度で困っていないと思うので、現状はそこまでArcの有用性は実感できません。



初動はArcのミームコインやローンチパッドを触る程度になるでしょう。
USDCネイティブ&リアルタイム決済がオンチェーン金融インフラとして優れているのは確かなので、将来的にArcにUSDCが流動性として集中し、様々なDeFiがUSDCを起点に活発に利用される可能性は十分にあると思います。
ArcにUSDCを入金・ブリッジする方法


ブロックチェーンArc上にステーブルコインUSDCを入金・ブリッジする方法ためには、Circle社が公式に提供しているブリッジプロトコル「CCTP」を導入したブリッジサイト・ウォレットを利用する必要があります。
※CCTP:Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)





CCTPを利用することで、ブリッジ元チェーン側でUSDCがバーンされ、Arcチェーン側でUSDCが新規発行されます。


CCTPに対応している代表的なウォレット・ブリッジは次の通りです。
- ウォレット:Bitget Wallet
- ブリッジサイト:Across・Stargate
どのブリッジサイトを使っても結局CCTPにルーティングされるので、ほとんど使用感は変わりません。追加の手数料も(カスタム手数料)も設定されていません。
※少額ブリッジの場合はCCTPではなく提携リレイヤーの流動性を活用する場合あり
Bitget Walletは現物のブリッジ・スワップで独自に追加手数料を上乗せしていないので、ブリッジサイトを利用しなくてもウォレット上でお得にブリッジできます。
Bitget Walletでブリッジする場合
「Bitget Walletのインストール方法」は、下の記事で詳しく解説しています。


【Bitget Walletに仮想通貨を入金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。


ArcのUSDCにブリッジするためには、アプリメニュー下「取引」をタップして、まずはブリッジ先でArcのUSDCを選択します。
初回はArcのネットワークをBitget Walletに追加する必要があります。追加したら、ブリッジ元のトークンを選択してブリッジを実行しましょう。





ブリッジ元にはUSDCを選択する必要はありません。
例えばETHを選択した場合、Bitget WalletがETH⇒USDC⇒USDC(Arc)のように自動でコストが安く済む方法でルーティングを行うからです。
※ルーティングの過程で追加でガス代は掛かるので、その点は理解しておきましょう。
ブリッジサイトでブリッジする場合
「Across」や「Stargate」のようなCCTP対応の「ブリッジサイト」を利用する手順は、次の通りです。
Stargateの場合は、メタマスク等のウォレットを接続した後、ブリッジ先にArcのUSDCを選び、ブリッジ元で任意のチェーンのUSDCを選びます。
※Stargateはブリッジ元のトークンはUSDCを選ぶ必要があります。自動でルーティングはされないようです。


後は「Tansfer」でブリッジを実行するだけです。
【補足】CCTPの利用で発生する手数料
CCTPでArcにブリッジする際にはブリッジ元のチェーンにのみガス代が必要です。(EthereumならETH)
別途CCTPの利用で発生する手数料は次の3つで、ブリッジしたUSDCから差し引かれる形で徴収されます。
| 発生する手数料 | 手数料の金額 | 受取者 |
|---|---|---|
| ①CCTP手数料 | 0.00%~0.13% | 100%:Circle |
| ②転送サービス手数料 | $0.05+Arcガス代 | 100%:Circle |
| ③カスタム手数料 | プロトコル側で自由設定 | 90%:プロトコル、10%:Arc |
CCTP手数料は高速転送を利用すると発生します。ブリッジ速度が遅い標準転送では発生しませんが、各ブリッジサイト等では高速転送がデフォルトで変更できない場合が多く、大体発生します。
発生する%はブリッジ元チェーンによって異なり最大で0.13%発生しますが、Ethereum等の代表的なブロックチェーンでは0.01%前後なのでほとんど掛かりません。
各ソースチェーン別のCCTP手数料一覧
| ソースブロックチェーン | 手数料 |
|---|---|
| Arbitrum | 1.4 bps (0.014%) |
| Base | 1.3 bps (0.013%) |
| Codex | 1.5 bps (0.015%) |
| EDGE | 1.5 bps (0.015%) |
| Ethereum | 1 bps (0.01%) |
| Ink | 2 bps (0.02%) |
| Linea | 13 bps (0.13%) |
| Morph | 4 bps (0.04%) |
| OP Mainnet | 1.3 bps (0.013%) |
| Plume | 2 bps (0.02%) |
| Solana | 1 bps (0.01%) |
| Starknet | 12 bps (0.12%) |
| Unichain | 2 bps (0.02%) |
| World Chain | 1.3 bps (0.013%) |
| X Layer | 1.3 bps (0.013%) |
転送サービス手数料は、Arc側でUSDCを自動で受け取るために支払う手数料です。
仮にArc側で手動で請求するブリッジサイト・ウォレットを利用する場合は、自分でガス代を払って請求することになるので転送サービス手数料は不要ですが、そんな不便なブリッジサイトは基本的にないです。



Arcへのブリッジの場合、転送サービス手数料は固定の$0.05+Arc側のガス代の合計額が発生します。つまり、ほとんど掛かりません。
カスタム手数料は各ブリッジサイト・ウォレット側で自由に追加できる手数料です。ブリッジ画面の見積もりを見る限りでは、有名どころはどこも設定していません。
総じてCCTPのブリッジ手数料は安価なので、大規模なブリッジでも手数料は気にならないはずです。
ブロックチェーンArcの取引処理の仕組み


ArcはProof of Authority採用
Arcはブロックチェーンの取引処理を行う際の合意形成の仕組みとして「Proof of Authority」を採用しています。


PoAは、事前に承認された少数のバリデーターのみで合意形成を行う仕組みとなっており、PoWの計算資源やPoSのステーキング量ではなく「バリデーターの評判」を担保にします。



Arcの初期バリデーターは次の通りです。
- Circle
- BlackRock
- DTCC (Depository Trust & Clearing Corporation)
- Galaxy
- Global Payments
- ICE (Intercontinental Exchange)
- Mastercard
- MoneyGram
- SBIグループ
- Standard Chartered
- 住友商事
- Visa
日本の代表的な企業も参加しています。
ブロックチェーンのルールに違反した行動を取ると会社自体の信用を失うことになるため、誠実に稼働するインセンティブが働く訳です。
ブロックチェーンの合意形成としては中央集権的なため、分散性がなく少数の有名企業の信頼に依存している点は1秒未満の即時ファイナリティのトレードオフになっています。
「Proof of Authorityの仕組み」は、下の別記事で詳しく解説しています。


Arcの具体的な取引処理の流れ
Circleのブロックチェーン「Arc」の取引処理の流れは次の通りです。
- Arc上でユーザーが取引を送信
- Arcノードがメモリプールに保管
- ブロック提案者が取引をブロックにまとめる
- 候補ブロックをバリデーター全体と共有
- 二段階の投票でブロックを確定させる
- スマコンのロジックを実行して取引処理
- State(状態)を現在の状態に更新
- 更新された状態のマークルルートを計算



この①~⑧までの処理は全て1秒未満で完結します。
まずArc上で送信された署名付きの取引(トランザクション)はRPC経由で一度Arcのノードが受け取り、署名・残高が有効かどうかの最低限のチェックを行いプールに一度仮置きします。
Arcのバリデーターは順番にブロックの提案者として割り振られ、プールから取引をブロックにまとめます。それを候補ブロックとしてバリデーター全体で共有します。
各バリデーターはブロックを評価し、2段階の投票プロセスを行います。2回目で2/3のバリデーターが有効であると判断すれば取引は確定(ファイナライズ)となり、ブロックチェーンに追加され不可逆になります。
EVMはブロック内の取引を処理し、State(状態)を取引後のものに更新します。
ここまでの処理は全て1秒未満で完結します。
ガス代はEIP-1559を調整した形式
ArcのUSDCのガス代の目標値は送金1回あたり0.001ドルとなっており、混雑していない限りはガス代は安価です。
Arc上の取引送信で支払うは、基本手数料と優先手数料の2つに分かれており、大枠のガス代設定の仕組みは多くのブロックチェーンで採用されている「EIP-1559」と同じです。
EIP-1559では前ブロックの規定のガス使用率を上回ると、次のブロックの基本手数料が吊り上がる仕組みになっており、短期で取引量が大幅に増えるとガス代が急騰する仕組みになっています。




ArcではこのEIP-1559にEWMA(指数加重移動平均)を適用させ、取引量が増えたときの基本手数料の増加をゆるやかにしています。



短期的な需要の急増に対する耐性を備えており、取引に掛かるコストをより予測しやすくなっています。
ARCトークンはある?ARCのエアドロは?


結論、仮想通貨ARCは既に100億枚がミントされていますが、将来的な利用を想定してとりあえず今発行されただけなので、現時点では入手方法はなく使い道もありません。


>>仮想通貨ARCのコントラクトはこちら(explorer.arc.io)
エアドロップの予定もありません。
Arcは現在取引処理を行う際の合意形成の仕組みとして「Proof of Authority」を採用していますが、将来的には分散化を進めるために「Proof of Stake」に移行することが検討されています。(公式docsより)


Proof of Stakeでバリデーターを決定するためには仮想通貨ARCが必要になるので、その際に仮想通貨ARCが何らかの形式で流通する可能性があります。
まとめ:オンチェーン金融特化の新しいL1


この記事の要点は次の通りです。
- Circle開発のL1ブロックチェーン
- オンチェーン金融アプリケーション特化
- ガス代をUSDC(ドル建て)で支払い
- 確定ファイナリティが1秒未満
- オプトイン方式でプライバシー取引が可能
- ポスト量子セキュリティに対応
- EVM互換で既存Solidityコントラクトを利用可能
- 機関投資家バリデーター(BlackRockVisaなど)による運営
- Circle CCTPで20以上のチェーンと相互運用

ご覧いただきありがとうございました。
本記事に関するご質問・ご感想はコメント欄か下記のお問い合わせページ・XのDMよりお送り下さい。丁寧に回答させていただきます。
メールアドレスはこちら:contact@pandacrypto.xsrv.jp

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※2020年5月1日より「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されていますが、一部記事では「仮想通貨」の表記を継続する場合があります。当サイトの「仮想通貨」は「暗号資産」を指します。
仮想通貨に関する注意喚起

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その他仮想通貨に関する注意喚起について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
| 金融庁 | 暗号資産の利用者のみなさまへ |
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