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この記事から分かること
- MEXCのトラベルルールとは
- 国内取引所からMEXCへの送金の影響
- MEXCからか国内取引所への入金の影響
※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。
MEXCは2018年に設立された、シンガポールに所在を置く世界最大規模の海外取引所で、豊富な取り扱い銘柄・完全日本語サポート・最大200倍のレバレッジ取引が特徴です。
結論、2023年6月1日にトラベルルールに対応するための法改正が国内で行われたことにより、MEXCへの仮想通貨送金に制限を掛けた国内取引所がいくつかあります。
トラベルルール対応の沿革は次の通りです。
次の取引所から、MEXCに仮想通貨を送金することはできない状況です。
- GMOコイン
- ビットフライヤー
- DMMビットコイン
MEXCは金融庁の通知対象国である「シンガポール」所在となっているため、トラベルルールを厳しく遵守している一部の国内取引所は送金を制限しています。
MEXCは金融庁指定の通知対象国外地域である「セーシェル」登記という情報も出回っていますが、少なくとも2023年1月時点で登記は抹消されており、現時点でセーシェルと関連があるというソースはありません。
出典:Financial Services Authority Seychelles
各国内取引所の海外取引所への送金状況は、次の表の通りです。
以下の3社は、主要な海外仮想通貨取引所への送金制限がありません。
MEXCへの送金に対応しているおすすめの国内取引所は、「ビットバンク」です。
ビットバンクは送金できない海外取引所を公表していますが、主に日本人が利用する海外取引所は含まれていません。
- Bithumb
- UPbit
- Korbit
- ProBit
- CoinOne
- GOPAX
- Kraken
- Coinbase
- Binance.us
- CoinList
- Gemini
- Bitstamp.net US
- Luno
- Independent Reserve.
- Crypto.com
- B2C2.com
- LMAX Digital
- HTX.com Gibraltar
- OSL.com
- BlockFi.com
- Bitfinex.com Bahamas
- OKX.com Bahamas
- Bitfinex.com Bahamas
※上記は一部抜粋(Bybit.com UAEには出金できませんが、私たち日本在住者が利用するBybit.com Globalへは問題なく出金可能です。)
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この記事を最後まで読むことで、トラベルルールによるMEXCへの送金・MEXCからの入金への影響が分かります。
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「ビットバンクからMEXCに送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。
※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。
暗号資産に関する注意事項は、金融庁・消費者庁・警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。
海外取引所MEXCのトラベルルールとは?
2023年6月1日に国内で施行された法令により、国内の暗号資産交換業者はトラベルルールに対応しなければならなくなりました。
トラベルルールとは、FATF(Financial Action Task Force、金融活動作業部会)と呼ばれる国際機関により、マネーロンダリングやテロ資金供与対策を目的として各国で導入が進められている取り決めのことです。
トラベルルールとは、「利用者の依頼を受けて暗号資産の出金を行う暗号資産交換業者は、出金依頼人と受取人に関する一定の事項を、出金先となる受取人側の暗号資産交換業者に通知しなければならない」というルールです。
bitbank Support トラベルルールとはなんですか
トラベルルール導入までの簡単な経緯
1989年6月 | マネロン対策の国際的な枠組み「FATF」がフランスで設立。 |
2015年6月 | G7サミットで暗号資産に対する規制の導入が宣言され、各国の暗号資産業者は登録・免許制になり、利用者も本人確認が必要になる。日本でも暗号資産業者は登録制に。 |
2018年10月 | FATF勧告15「新技術の悪用防止」が改訂され、暗号資産業者はマネロン等の規制が必要になる。 |
2019年6月 | FATF勧告16「電信送金」が改訂され、送付側と受取側に関する情報の通知が必要になり、このFATF勧告16がトラベルルールと呼ばれている。 |
2023年6月 | 犯罪による収益の移転防止に関する法律が改正され、日本の暗号資産交換業者はトラベルルールへの対応が必要になる。 |
「トラベルルール」は、国際的なルールである「FATF勧告16」の通称となります。(FATFはマネロン対策等を行う国際機関)
既に日本も勧告は受けていましたが、2023年6月1日の法令改正に伴いより厳しく遵守するようになり、金融庁指定の国への送金には情報の通知が義務化されました。
従って、今回の国内でのトラベルルールの遵守対応により、MEXC側で何か入金や送金の対応が変わっている訳ではありませんが、国内取引所のMEXCへの送金対応には影響が出ています。
もっと詳しくトラベルルール対応の経緯について知りたい方は、下のボックスを開いて詳細をご覧下さい。
沿革①:1989年にFATFが設立される
FATFは、元々は1989年7月に行われた第15回先進国首脳会議「アルシュ・サミット」で、マネーロンダリング対策における国際協力強化のため、先進主要国を中心として設立されたのものです。
その後、以下のような新しい対策範囲を加えながら、勧告を出しています。
沿革②:1990年4月に「40の勧告」策定
1990年4月には、各国におけるマネロン対策の基準として「40の勧告」が策定されました。
以下の40の勧告に従い、各国の法令整備等の状況が評価されます。
沿革③:2015年6月G7サミットで勧告強化
2015年6月に開催されたG7エルマウ・サミットにて、暗号資産という新しい支払手段に対する適切な規制の導入が宣言されました。
我々は、仮想通貨及びその他の新たな支払手段の適切な規制を含め、全ての金融の流れの透明性拡大を確保するために更なる行動をとる。
G7エルマウ・サミット首脳宣言(金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より)
2014年にMTGOX社の破産事例がありましたが、あくまでもテロ対策の文脈で規制が必要という宣言になっていました。
これに伴いFATFは各国政府に対して、暗号資産交換業者に対して登録制・免許制を課し、利用者にも本人確認を義務付けるように勧告を行いました。
各国は、仮想通貨と法定通貨を交換する交換所に対し、登録・免許制を課すとともに、顧客の本人確認義務等のマネーロンダリング・テロ資金供与規制を課すべきである。
FATF ガイダンス(金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より)
沿革④:2017年4月に改正資金決済法が施行
2015年6月のFATF勧告を受け、日本では2016年5月に資金決済法が改正されました。(2017年4月施行)
- 暗号資産交換業者は登録制に
- 口座開設では本人確認が義務
- 利用者保護で、取引所のルールを整備
※金融庁HP:暗号資産に係る法制度の整備より
沿革⑤:2019年6月に勧告16が改訂(ここでトラベルルールができる)
2019年6月にFATFの勧告16「電信送金」が改訂され、暗号資産の送付人と受取人の情報の確認・保存を取引所に課しました。
トラベルルールという用語がFATF内で正式にある訳ではありませんが、業界関係者にはこの改訂後のFATF勧告16「電信送金」が「トラベルルール」と認識されているようです。
トラベルルールとは、顧客が送金を実施する際、受取側・送付側事業者に対し、送付依頼人及び受取人の情報を保持・維持・(送付側事業者から受取側事業者への)通知を義務付ける AML/CFT 上の措置を指す。業界における一般用語であり、FATF 基準上の正式な用語ではないが、通常、FATF 基準上の勧告 16(電信送金)を指すものとして当局・業界関係者に理解されている。
金融庁 国際関係情報(その他):暗号資産・暗号資産交換業者に関する新たな FATF 基準についての12 ヵ月レビューの報告書要旨
沿革⑥:2023年6月に国内で法令が改正(ここで日本がトラベルルールに対応)
2023年6月1日から犯罪による収益の移転防止に関する法律等が改正され、日本の暗号資産交換業者はトラベルルール(改訂後のFATF勧告16)への対応が必要になりました。
犯罪による収益の移転防止に関する法律改正の概要は、金融庁のHPから確認できます。
金融庁指定の情報通知対象国
- アメリカ合衆国
- アラブ首長国連邦
- アルバニア
- イギリス
- イスラエル
- インド
- インドネシア
- エストニア
- カナダ
- ケイマン諸島
- ジブラルタル
- シンガポール
- スイス
- セルビア
- 大韓民国
- ドイツ
- ナイジェリア
- バハマ
- バミューダ諸島
- バーレーン
- フィリピン
- ベネズエラ
- ポルトガル
- 香港
- マレーシア
- モーリシャス
- リヒテンシュタイン
- ルクセンブルク
トラベルルールによるMEXCへの送金の影響
MEXCに送金できる国内取引所の一覧
「仮想通貨のトラベルルール」によるMEXCへの送金状況は、次の通りです。
MEXCは金融庁指定の通知対象国「シンガポール」所在のため、通知対象国への送金を禁止しているGMOコイン等からは送金できません。
送金ができない取引所では、MEXCを送金アドレスとして登録できなったり、送金を実行してもキャンセルされてしまいます。
MEXCへの送金対応しているおすすめの国内取引所は「ビットバンク」です。
送金能力に優れた仮想通貨XRPを0.12%の安価な手数料で購入でき、送金手数料0.1XRPでMEXCに送金できます。
※ビットバンクの取引手数料:Takerは0.12%、Makerは-0.02%(一部銘柄を除く)
MEXCはセーシェル?シンガポール?
MEXCの登記は金融庁の情報通知対象外である「セーシェル共和国」であるという情報が出回っていますが、少なくとも2023年1月時点で登記は抹消されており、現時点でMEXCがセーシェルと関連があるというソースはありません。
以下はセーシェルの金融サービス局(FSA)が2023年1月に出している公式プレスリリースの一部で、既に登記は抹消されている旨が表示されています。
MEXCがセーシェルでライセンスを取得している旨が掲載されている、セーシェル当局のサイトを模した虚偽サイトはあり、こちらの内容が誤りで旨はセーシェルのFSAから公式にアナウンスされています。
上記の日本語訳はこちら
警告: FSAウェブサイトのクローン化および証券ディーラーライセンスの偽造について
この通知は、セーシェル金融サービス局(FSA)によって発行されており、現在FSAのウェブサイトをクローン化している詐欺サイト https://www.fsaseychelles.com/ に関する注意喚起を行っています。FSAは、このウェブサイトがFSAによって運営されておらず、FSAと何らかの形で関連していないことをお知らせします。
FSAはさらに、この詐欺サイト上に表示されている特定の内容にも言及しており、同サイトが現在、偽造された証券ディーラーライセンスを以下のページで表示していることが確認されています: https://www.fsaseychelles.com/163/ 。このウェブサイトはMEXC Global Trading Limitedがライセンス番号HM995を持つ証券ディーラーライセンスを取得していると虚偽の表示をしています。
ここに公衆に対し、表示されているライセンス証明書は偽造であり、MEXC Global Trading Limitedはセーシェル国内またはセーシェルから証券事業を提供する許可を持っておらず、FSAが発行した証券ディーラーライセンスを所有していないことを通知します。
投資家および公衆の皆様には、FSAセーシェルがウェブサイト上で発行・規制している企業のリストを公開しており、それを以下のリンクから確認できることもお知らせします: https://fsaseychelles.sc/ 。
最後に、FSAセーシェルは、投資家および公衆に対し、取引を行う前に企業やサービスプロバイダー、代表者に関して十分な調査と評価を行うよう促します。また、FSAは、上記ウェブサイトを通じて提供されるサービスを利用したり、顧客関係を継続したりした場合、その結果について責任を負わないことを公衆に再度強調します。
https://fsaseychelles.sc が正しいセーシェルのFSAで、ttps://www.fsaseychelles.com/記載の内容は誤りです。
送金できない取引所からMEXCに資金を移す方法
MEXCへの送金に対応していない国内取引所から、MEXCに資金を移す方法をご紹介します。
SYGNA導入の国内取引所の場合
GMOコインといったSYGNA導入の国内取引所からMEXCに送金できず困っている場合、他のSYGNA導入の国内取引所でMEXCへの送金に対応している所に移しましょう。
次の3つの国内取引所はSYGNAを導入しており、MEXCへの仮想通貨送金にも対応しています。
おすすめの「ビットバンクからMEXCに送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。
SYGNA以外導入の国内取引所の場合
TRUSTを導入している国内取引所からMEXCに送金できず困っている場合、同じTRUSTを導入しており、MEXCへの送金に対応している国内取引所「コインチェック」に資金を移すのがオススメです。
※ビットフライヤーはMEXCに送金不可
MEXCから国内取引所に入金するときの影響
結論、取引所によっては入金時に送付元情報を入力しないと、入金が反映されないことがあります。
海外と国内ではトラベルルールへの遵守の仕方に違いがあるので、海外から送られてくる情報だけでは足りず、情報を追加する必要があるからです。
例えばGMOコインでは、MEXCから仮想通貨を入金してもすぐには反映されず、次のメールが届きます。
メールが届いたら、次の手順で出金元がMEXCであること等をGMOコインに申請しましょう。
未反映リストにMEXCから出金したビットコインが載っているはずです。
タップして、預入情報を登録しましょう。これで問題なく反映されます。他の取引所でも基本的な手順は同じです。
まとめ:送金制限がない国内取引所を利用
本記事では、2023年6月1日に遵守が厳しくなったトラベルルールによる、MEXCへの送金・MEXCからの入金への影響について詳しくご紹介してきました。
MEXCへの送金状況は、次の通りです。
MEXCへの送金対応しているおすすめの国内取引所は「ビットバンク」です。
送金能力に優れた仮想通貨XRPを0.12%の安価な手数料で購入でき、送金手数料0.1XRPでMEXCに送金できます。
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・特徴②:仮想通貨の取引量国内No.1
・特徴③:セキュリティ評価国内No.1
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※入金が完了した月の翌月にキャンペーンページより受け取れます。
※1万円の入金は複数回に分けて累計で達成しても問題ありません。
1000円受け取りまでの流れは下の記事でさらに詳しく解説しています。
下のツールを利用することで、トラベルルール対応後の国内取引所から海外取引所への送金状況と、送金できないときの解決方法を簡単に調べることができます。
送金元の国内取引所と送金先の海外取引所をリストから選択し、確認を実行すると送金可否が表示されます。
簡単!送金状況の確認ツール(by ぱんだくりぷと)
仮想通貨に関する注意喚起
仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。
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