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流動性マイニングとステーキングの違いは?利率・リスク・仕組みを解説!

この記事から分かること

  • 流動性マイニングとステーキングの違い
  • おすすめの流動性マイニング方法
  • おすすめのステーキング方法
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※本記事へのコメント・質問等は私のX(旧ツイッター)にDMで送っていただいても大丈夫です。丁寧に回答させていただきます。

結論「流動性マイニング」と「ステーキング」は異なる運用方法です。

流動性マイニングとは「分散型取引所」に流動性を提供し、ユーザーが支払うスワップ手数料を対価としてもらう運用方法のことを指します。

一般的には仮想通貨を1:1のペアで流動性として提供します。(e.g USDT/USDC、ETH/USDC)

分散型取引所の仮想通貨の取引価格(スワップレート)は流動性プールの中身の枚数比で決まっており、十分な流動性がユーザーから提供されることで価格が安定した市場が作られる仕組みです。

一方「ステーキング」とは、仮想通貨を何らかの目的で預けて対価を得る行為全般を指します。

その点流動性マイニングもステーキングと言えなくもないですが、「流動性マイニング」または「流動性提供」の用語で既に広く普及していることから、流動性マイニングを「ステーキング」と呼ぶことは基本的にありません。

さとう

分散型取引所の「ステーキング」と言っても、それが流動性マイニングのことだと紐づく人は少ないでしょう。

例えば代表的なステーキングは、イーサリアムなど「プルーフオブステーク」を採用したブロックチェーンに対して行うPoSステーキングです。

イーサリアムのステーキングの仕組み解説はこちら

その他、流動性マイニングとレンディングに該当しないような、スマートコントラクトに預けて放置で稼ぐ「イールドファーミング」は基本的にステーキングに該当します。

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分散型取引所とはインパーマネントロスとは
プライスインパクトとはスリッページとは
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パンケーキスワップとはユニスワップとは
目次

流動性マイニングとステーキングの違い

流動性マイニングとステーキングの違いを次の3項目に分けて解説します。

①利率は流動性マイニングの方が高い

下の分散型取引所「パンケーキスワップ」の例のように、提供するペア次第で流動性マイニングは非常に高い利率を出せます。

提供するペアによっては年間利率が100%を超えることも特に珍しくありません。

運用ペア例年間利率変動損失
USDC/USDT3.4%ほぼなし
USDT/WBNB41.0%リスク中
BTCB/WBNB66.12%リスク大

パンケーキスワップ 運用ペアの利率例

※1:年間利率(APR)は2025年11/22時点。同ペアのプールが複数存在する場合は一番TVLが多いものを参照。

これは後述の「インパーマネントロス」と呼ばれる流動性マイニング特有の損失リスクが存在するからです。

インパーマネントロスのリスクが大きければ大きいほど、スワップ需要(スワップ手数料)に対して提供される流動性が少なくなりやすいため、1人あたりの年間利率が高くなる構造になっています。

一方、ステーキングで年間利率が10%を超えるケースは少ないです。

例えば実際に様々なブロックチェーンの「バリデーター」を務める「everstake」の公式サイトに、プルーフオブステーク採用のブロックチェーンやプロトコルのステーキング利率が掲載されています。

さとう

年間利率が10%を超えるものは少ないです。

出典:everstake 公式サイト

ステーキングの報酬には、ユーザーの支払うガス代や手数料・新規発行の仮想通貨が充てられます。

年間利率では流動性マイニングより低い所が大半ですが、インパーマネントロスのような避けようがない損失リスクもないため、利率が低めでも分散性を維持するために十分なバリデーターが集まっています。

※イーサリアムなら本記事更新時点で約99万9000のバリデーターが参加している。(2025/12/7)

②リスクは流動性マイニングの方が高い

ステーキングは運用先も多様なのでリスクを一概に挙げることはできませんが、次のようなものが考えられます。

  • ハッキングリスク
  • スラッシングリスク
  • 長期ロックによる価格変動リスク

上記はほとんどのユーザーが経験することはないですが、発生する可能性がゼロではないリスクです。

一方流動性マイニングでは「インパーマネントロス」と呼ばれる特有のリスクが必ず発生し、一部の例外的なケースを除いて避ける方法はありません。

インパーマネントロスとは、誰かが分散型取引所でスワップを行うことで価格が変わり、あなたが提供した流動性の構成枚数も同時に変わってしまうことで発生する未確定の一時損失のことです。

※損失は流動性を解除するまで未確定で常に変動するため「変動損失」とも呼ばれる。

インパーマネントロスは価格上昇時と下落時で両方発生するため、運用中に大きな価格変化が起こると利回りより大きな損失が発生する可能性もあります。(元本割れリスク)

一般的なインパーマネントロス(集中流動性ではないV2タイプ)の損失早見表は次の通りで、価格変化が大きいほどインパーマネントロスも大きくなります。

価格変化率損失 (%)BTC価格例
1.00倍0.0%100,000USDT/BTC
1.25倍0.6%125,000USDT/BTC
1.50倍2.0%150,000USDT/BTC
1.75倍3.8%175,000USDT/BTC
2.00倍5.7%200,000USDT/BTC
3.00倍13.4%300,000USDT/BTC
4.00倍20.0%400,000USDT/BTC
5.00倍25.5%500,000USDT/BTC

インパーマネントロス 損失早見表

さとう

表から分かるように損失パーセントはそこまで大きくないですが、利回りを超えた損失になることもあるので注意が必要です。

本記事後半で解説していますが、流動性マイニングはステーブルコイン同士のペア、イーサリアム関連銘柄のペアなど、価格の動きに相関があるものを選ぶとインパーマネントロスの発生を抑えられます。

※とはいえインパーマネントロスのリスクが大きい銘柄ほど提供される流動性が少なく、利率は高くなる傾向があるので、最終的にどちらが利益を出せるかは一概には言えません。

インパーマネントロスの仕組み・計算方法」は、下の記事でさらに詳しく解説しています。

③対応銘柄は流動性マイニングの方が多い

スワップの需要はほぼ全ての銘柄で存在するため、ほぼ全てのトークンで流動性マイニングは行えます。

例えば「ミームコイン」といった実用性に欠けるトークンは、当然「プルーフオブステーク」のような使い道もなく、借り入れたい人もいないので「レンディング」の需要もありません。

しかし、スワップでミームコインを手に入れたり、スワップしてミームコインを別の通貨に売却したい人は無数にいるため、流動性マイニングならなんでも運用できます。

さとう

何か運用せず持て余している仮想通貨がある場合、必然的に流動性マイニングは選択肢に上がります。

おすすめの流動性マイニングのやり方

初心者から上級者までおすすめの流動性マイニングは、分散型取引所「パンケーキスワップ」でUSDT/USDCといったステーブルコイン同士を流動性として提供するやり方で、次のメリットがあります。

  • 手数料(ガス代)がほとんど掛からない
  • 運用元本の価格がほぼ変動しない
  • インパーマネントロスが発生しない
  • 価格範囲の設定が不要なタイプが多い
  • スワップ手数料の設定が必要ない

ステーブルコインの流動性マイニングは人気があるため報酬が分散してしまいますが、ステーブルコイン同士のスワップにも大きな需要があるため、年間利率5%程度は維持されます。

さとう

運用元本の価格変動がほぼないので、手堅く着実に利回りを稼げます。

また、パンケーキスワップは主に「BNB Smart Chain」上に構築・利用されている分散型取引所です。

BNB Smart Chainは1回の取引でかかるガス代(手数料)が数円程度なので、ほぼ手数料を掛けずに運用できます。

パンケーキスワップでステーブルコインUSDT・USDCの流動性マイニングを行う手順は次の通りです。

①仮想通貨BNBをウォレットに用意

まずは「仮想通貨BNB」をメタマスク等のウォレットに送金しましょう。

BNBはガス代の支払いに使うだけでなく、一部を運用するUSDT・USDCに交換することになるので、「運用したい金額+数百円分」を送金しましょう。

メタマスク上に仮想通貨BNBを送金できる国内取引所は「ビットバンク」です。

※その他には「オーケージェー」も送金できます。他の国内取引所はBNB送金には対応していません。

さとう

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ビットバンクからメタマスクにBNBを送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。

②一部をUSDTとUSDCにスワップする

こちらからパンケーキスワップのスワップ画面にアクセスできます。

交換元にはBNB、交換先にはUSDTを入れてスワップ枚数を入力します。USDTとUSDCは同じ枚数でペアで流動性を提供する必要があるので、その点は注意しましょう。

ガス代を支払ってスワップを実行します。

さとう

流動性を提供するときにもガス代BNBは必要になるので、全てBNBをスワップしてしまわないようにして下さい。数百円分は残しましょう。

③ガス代を払って流動性を提供

提供できる流動性の一覧を開いたら全プールタイプで「USDT/USDC」の検索を行い、年間利率(APR)降順で利率が高い別のプールタイプを探します。

「BNB Chain」で利率が高いものであれば、どれでも大丈夫です。

プールタイプは主に「V3」「Infinity」「StableSwap」の3つに分かれますが、ステーブルコイン同士の流動性提供の場合はリスクの違いがほとんどありません。

>>V3と・nfinity・StableSwapのプールタイプはこちらの記事で解説しています。

提供する流動性枚数を入力したら、Addで流動性提供を実行しましょう。後は自動でスワップ手数料が入り続けます。

※プールタイプが「V3」や「Infinity」の場合は価格範囲を設定する必要がありますが、ステーブルコイン同士の流動性提供の場合は特に設定を変える必要はなく、初期価格範囲のまま提供しても問題ありません。

報酬の受取とステーキング解除のやり方

こちらから自分が提供したポジションの確認ができます。(My Positions)

「Collect」でスワップ手数料(報酬)の獲得、「Remove」で提供した流動性をいつでも解除できます。

※操作にはガス代が必要になります。

まとめ:流動性マイニングは特有のリスクに注意

本記事の要点は次の通りです。

  • 流動性マイニングとステーキングは異なる
  • 流動性マイニングの方が利率とリスクが高い
  • 流動性マイニングはほぼ全銘柄に対応
  • ステーブルコインの流動性提供はリスク低め

ステーブルコインで流動性を提供すればインパーマネントロスのリスクは回避できるので、初心者にもおすすめです。

パンケーキスワップでは取引の実行にガス代BNBが必要です。

国内取引所でBNBを購入・送金できるのは「ビットバンク」です。

さとう

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ビットバンクからメタマスクにBNBを送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。

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使い方・始め方のまとめスワップのやり方
ステーキングのやり方草コインの買い方
V3とV2の違いメタマスクを接続できない
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流動性マイニングは「イールドファーミング」と呼ばれますが、他にも仮想通貨を稼げるイールドファーミングは存在します。

例えばレンディングの方が仕組みが簡単でリスクも低いので、より初心者向きです。

各イールドファーミングの特徴・仕組み」は下の記事で詳しく解説しています。

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ご覧いただきありがとうございました。

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※2020年5月1日より「仮想通貨」は「暗号資産」へ呼称変更されていますが、一部記事では「仮想通貨」の表記を継続する場合があります。当サイトの「仮想通貨」は「暗号資産」を指します。

仮想通貨に関する注意喚起

仮想通貨の価格は日々変動しており、保有する仮想通貨の価格が急激に下落する場合があります。購入時の価格を下回ったり、無価値になってしまうことで大きな損失が発生する恐れがあります。

仮想通貨の信用取引は、価格変動により保証金を上回る損失が発生する場合があります。

その他仮想通貨に関する注意喚起について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

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