仮想通貨STRK(Starknet)とは？買い方・取引所・特徴・仕組みを徹底解説！

仮想通貨STRKとは「Starkware社」が開発したイーサリアムレイヤー2ブロックチェーンStarknet（スタークネット）のトークンで、Starket上で次の役割を担います。

レイヤー1「イーサリアム」は安全性と分散性を最優先にした設計になっており、利用者が多いにも関わらずスケーラビリティ（処理性能）には依然として問題があり、1回の取引で数ドルの「ガス代」が発生します。

※ガス代の高さや処理速度の問題は決して放置されている訳ではなく、イーサリアムはスケーラビリティを「レイヤー2」で解決する「ロードマップ」で開発を進めているためであり、使いにくい現状は必然です。

レイヤー2「Starknet」上で取引ならガス代は1ドル未満で済み、1秒あたり50,000件の高速取引処理が行われ、同時にレイヤー1「イーサリアム」の強固なセキュリティの恩恵も受けられます。

Starknetで処理された取引は圧縮バッチ化され、取引の整合性を暗号学で証明する「STARK証明」を生成します。

STARK証明はイーサリアム側で有効性を検証され、有効性が検証されるとStarknet上の取引後の状態変化の差分をイーサリアムに提出してL1ブロックチェーンに永久保存します。

Starknetと同様の取引処理の仕組みで、特定の完結型のアプリケーションに特化させた「StarkEx」と呼ばれるソリューションもStarkware社は別途開発しており、こちらの方がユーザーには馴染みがあるかもしれません。

例えばオーダーブック型の分散型取引所「edgeX」や「dydx」がStarkExを採用しており、注文板で行われる大量の取引をオフチェーンで高速マッチングし、整合性をSTARK証明で示してイーサリアムに保存します。（Rollupの場合）

仮想通貨STRKはどこの取引所で買える？

仮想通貨STRK(Starknet)は日本の取引所では買えないため、海外取引所を利用する必要があります。

仮想通貨STRKが上場している海外取引所は次の3か所です。

本記事ではBitgetで購入する方法を参考として掲載いたします。

下のリンクからBitgetの口座は開設できます。

海外取引所は日本国内では無登録でサービスが提供されています。国内の規則に準拠した運営は行われていないため、この点厳重な注意が必要です。仮想通貨取引所の利用に関する注意喚起は、金融庁公式サイトの「暗号資産の利用者のみなさまへ」を併せてご覧下さい。

仮想通貨STRK(Starknet)の買い方

Bitgetを利用した仮想通貨STRK(Starknet)の買い方は、次の通りです。

手順①：国内取引所の口座を開設

国内取引所で上場していない仮想通貨STRK(Starknet)を買う場合、国内取引所から仮想通貨を使って入金し、その入金した仮想通貨で買うことになります。

Bitgetへの送金に使うおすすめの国内取引所は「ビットバンク」です。

Bitgetへの送金が制限されておらず、送金能力に優れた仮想通貨XRPを取引手数料0.12%で買うことができます。

※ビットバンクの取引手数料：Takerは0.12%、Makerは-0.02%（一部銘柄を除く）

※国内アルトコイン取引量No.1（シェア46%）：2023年1月～2024年10月のJVCEA統計情報bitbank調べ

手順②：海外取引所Bitgetの口座を開設

下のリンクからBitgetの口座は開設できます。

手順③：国内取引所からXRPを送金

次に、国内取引所ビットバンクから仮想通貨XRPをBitgetに送金します。

「ビットバンクからBitgetに仮想通貨XRPを送金する方法」は、下の記事で詳しく解説しています。

手順④：BybitでXRPをUSDTに売却

仮想通貨STRK(Starknet)はUSDTと呼ばれる銘柄で買えるので、着金したXRPをUSDTに売却しましょう。

Bitgetアプリを開いて、ホーム画面上で「XRP」で検索し、XRP/USDT(現物)を選びます。

成行注文で売却することで、XRPをUSDTにできます。

手順⑤：売却したUSDTでSTRKを購入

Bitgetアプリ上部の検索バーで「STRK」と検索し、STRK/USDT(現物)を選びます。

成行注文を選び、購入に使うUSDTの枚数を設定したら、STRKの購入を実行しましょう。

仮想通貨STRK(Starknet/スタークネット)とは

仮想通貨STRKとは、イーサリアムのレイヤー2ソリューション「Starknet（スタークネット）」が発行しているトークンで、Starknet上のガス代支払い・ガバナンス参加・PoSステーキングに活用できます。

項目	内容
名称	Starknet
シンボル	STRK
価格	最新のSTRKの価格・チャート
発行月	2022年11月
総供給枚数	100億枚
トークン規格	ERC-20
コントラクト	0xCa14007Eff0dB1f8135f4C25B34De49AB0d42766
外部監査結果	CertiK
公式サイト①	https://starknet.io/
公式サイト②	https://starkware.co/starknet/
公式WP	https://starknet.io/docs/
公式Twitter	https://twitter.com/Starknet
公式Discord	https://discord.com/invite/QypNMzkHbc
エクスプローラー	https://starkscan.co/

仮想通貨STRK（Starknet）概要表

Starknetの取引処理の特徴

Starknetの特徴は、独自の「STARK証明」でレイヤー2上の取引の整合性を証明する点です。

※堅牢なセキュリティ・分散性が強みのイーサリアムに取引データや有効性証明を保存していつでもレイヤー2を復元できる状態にしておくのが、スケーラビリティ問題を解決するレイヤー2の前提条件。

Starknet（スタークネット）上の取引は、手順で処理されます。

イーサリアムへのデータ提出（calldata or blob）にはイーサリアムのガス代が発生していますが、バッチで数万から数十万の取引をまとめています。

イーサリアムはStakrnet側の取引の整合性を確かめないと、Starknetからイーサリアムへの出金を認めないため、STARK証明で取引の整合性を示すのが重要な部分になります。

イーサリアムレイヤー2上の取引の証明方法は、業界で次の2つに大きく分けられており、Starknetの「STARK証明」はValidityに該当します。（参照：L2BEAT）

比較項目	Optimistic	Validity
有効性の検証	不正証明	妥当性証明
セキュリティ依存	報酬	暗号学
EVM互換	あり	なし
実装の難易度	簡単	難しい
ファイナリティ	1週間	即時確定
取引コスト	低い	やや高め

Optimistic vs Validity

Optimistic（楽観的）の証明方法は「アービトラム」や「オプティミズム」で採用されており、一旦整合性に問題ないことを前提にL2側で処理を行い、後で一週間に渡り事後検証を行い問題がなければ最終確定とします。

数学・暗号学に基づいた証明の生成や検証プロセスがないため、コストが低くガス代が「Vailidity」と比べても半分程度でさらに安いですが、1週間取引処理が最終確定されません。

L2側では問題なく取引処理は反映されますが、L1側での事後検証が終了していないため、例えば「L2からL1へのブリッジ取引」は1週間待つ必要があります。

一方、「STARK証明」のようなVailidty Proof（妥当性証明）の場合は、L2側で整合性を示す証明を作ります。

作った証明はすぐにイーサリアム側のスマートコントラクト「SHARP」と呼ばれるVerifier（検証者）に送られ、その場で証明を分解・検証し、L2側の取引の有効性を確認します。

従って、取引の最終確定（ファイナリティ）が即時となっている点に大きなメリットがあります。

Starknetは厳密にはゼロ知識ではない

Starknetのように、取引の整合性を証明するために取引をバッチでまとめて（ロールアップ）、整合性の証明を作成する手法はVailidity Rollup（バリディティロールアップ）と呼ばれます。

バリディティロールアップ＝ゼロ知識ロールアップ（ZK Rollup）と解釈されることも多いですが、Starknet公式サイトでは正しい解釈とはしていません。

ゼロ知識証明では検証者（Verifier）に対して証明者（Prover）が「計算が正しく実行された」ことを、入力の内容を明かすことなく証明でき、機密性やデータ保護を重視するアプリケーションにとって重宝します。

STARK証明を含むバリディティロールアップは、暗号学的に「ゼロ知識」という性質を持つ証明を使用している訳ではないため、厳密にはゼロ知識ロールアップではありません。

>>参照：Starknet “Why validity rollups are the future of blockchain“

独自の言語「Cairo」を使用

Starknetは独自のプログラミング言語「Cairo」で開発されており、Starknet上にアプリケーションを構築する場合はCairoを用いる必要があります。（EVMには非対応）

開発者にとっては実装がやや難しいですが、Cairoは取引の整合性を証明する点で優れたプログラミング言語です。

従来の暗号学を用いた取引の有効性証明が「多項式方程式」を活用していた一方、簡単なプログラムを記述するだけで複雑な計算を簡単に表現して取引の有効性を証明できる点が特徴です。

Starknet上に構築されたDApps

既に多くのDeFi、GameFi、Wallet等の様々なWeb3アプリケーションがStarknet上で構築されています。

Starknet上のアプリケーションは、Starknetの高い処理能力に恩恵を得るだけでなく、「アカウント抽象化(Account Abstraction)」という機能にも対応しています。

「アカウント抽象化」とは、ユーザーがプライベートキーに依存しなくても済む技術のことで、自己管理ウォレットの安全性とセキュリティを向上させることができます。

Starknetのメインウォレットの1つである「Bravvos Wallet」では、既にこの機能が導入されています。

Starkware社のStarkExとは

「StarkEx」はStarknetと同様の技術を活用し、特定の自己完結型のDAppsにおいて自己管理型の取引・決済を実現するためのソリューションです。

例えばオーダーブック型の分散型取引所「edgeX」がStarkExを採用しており、注文板で行われる大量の取引をオフチェーンで高速マッチングし、整合性をSTARK証明で示し、残高の状態遷移と一緒にイーサリアムに保存します。

残高の状態遷移（State Diff）はcalldataと呼ばれる形式でイーサリアムに保存しますが、この際にガス代を支払う必要があるため、取引は可能な限りバッチでまとめて処理します。（ロールアップ）

イーサリアムに保存する取引データも状態遷移（残高の変更分）に留め、出金額の正当性を把握する際に過不足のない最低限のデータ量に留めます。

項目	ZK-Rollup	Validium
取引整合性の証明方法	ゼロ知識証明	ゼロ知識証明
取引整合性の証明検証	イーサリアム	イーサリアム
取引データ(残高差分)保存先	イーサリアム	DAC（データ可用性委員会）
信用対象	イーサリアム	DAC （データ可用性委員会）
運営側のコスト	高い	低い
スケーラビリティ	Validiumよりは低い	高い
プライバシー	残高や取引差分は算出可能	全て非公開
強制出金	可能	できないリスクあり
安全性	高い	DAC を信頼する必要あり

ZK RollupとValidiumの最大の違いは、取引データをイーサリアムとDAC（Data Availability Committee）どちらに保存するかです。

DACはアプリケーションの運営側が担当することが多いです。

取引後の状態遷移は出金時に出金額が正しいことを示せる唯一のデータです。

ZK Rollupの場合、分散性とセキュリティに優れたオンチェーンに保存することになる一方、Validiumの場合はDACを信頼する必要があります。

StarkExには運営が出金取引をトラブルや悪意で処理しない場合、状態遷移が正しいことをイーサリアムに示して出金を強制実行する「Forced Withdrawal」という機能があります。

仮にDACが正しい状態遷移を紛失している場合、イーサリアムに正しい残高情報を証明する方法がなくなり、出金できなくなる可能性があります。

>>docs.starkware “Data availability modes“

仮想通貨STRK(Starknet)のステーキング

Starknetは当初Starkware社が運営する「シーケンサー」のみが取引の順序付け・取引処理を行っており、中央集権的な取引処理でしたが、開発ロードマップのステージ毎に分散性を確保していく仕組みになっています。

ステージ	分散性レベル
ステージ1	ステーキングなし。Starkware社が運営する「シーケンサー」が取引の順序決め。
ステージ2	バリデーターステーキング＆委任導入。フルノードが運用され、今後の役割に備える。
ステージ3	バリデータがブロックのアテステーション（証明）を行う。複数の独立したシーケンサーが合意を形成。
ステージ4	バリデータがシーケンサーの生成したブロックを検証・投票。コンセンサス参加が完全にパーミッションレス化。

※ステージ4でも証明生成（proving）はStarkware社が管理予定。

仮想通貨STRKのステーキングは、Starknet対応の次のウォレットで行えます。

※StarknetはEVM互換ではないので、メタマスク等のEVMウォレットでは管理・ステーキングはできません。

Starknetのガス代はETHまたはSTRKで支払いができます。STRKは本記事で解説したBitgetから「Starknet」を利用して直接Braavosウォレットに出金できます。

BraabosウォレットにSTRKが着金したら、画面右上「Invest」より、STRKのステーキングを行えます。

>>参照：Starknet “A Guide to Delegate Your Stake“

仮想通貨STRK(Starknet)のトークノミクス

仮想通貨STARK(Starknet)の最大供給枚数は100億枚となっており、トークンアロケーションは下表の通りです。

割当	比率	概要
初期貢献者	20.04%	StarkWareのチームメンバーおよび初期貢献者に割り当てられたトークン。
投資家	18.17%	StarkWareの投資家に割り当てられたトークン。
StarkWare	10.76%	手数料の支払い、Starknet上での他のサービスの提供、その他のサービスプロバイダーとの契約など、StarkWareの運営サービス用に割り当てられたトークン。
助成金	12.93%	Starknetプロトコルの開発、テスト、デプロイ、維持のために行われた研究または作業のための助成金に割り当てられたトークン。
コミュニティ プロビジョン	9.00%	Starknetおよびその基盤技術に貢献し、強化または開発した人々に配布されたトークン。
コミュニティ リベート	9.00%	EthereumからStarknetへのオンボーディングのコストを部分的にカバーするためにStarknetトークンで割り当てられたリベート。
Foundation 予備	10.00%	ファウンデーションのミッションに沿ったエコシステム活動を資金提供するためにStarknet Foundationに割り当てられたトークン。
Foundation 財務	8.10%	運営およびStarknet Foundationによる将来のイニシアチブのために利用可能なStarknet Foundationの財務に割り当てられたトークン。
寄付	2.00%	大学、NGOなどの機関や組織への寄付のために予約されたトークン。

下記のスケジュールに従って、トークンは徐々にリリースされていきます。

Starknetは将来的に「プルーフオブステーク」で分散型の仕組みでシーケンサー等が運営される予定です。

仮想通貨STRKをステーキングしたり、委任したりすることでStarknetのセキュリティに貢献して運用できるようになります。

仮想通貨STRK(Starknet)の購入リスク

仮想通貨STRK(Starknet)の購入には、次の3つのリスクがあります。

リスク①：競合レイヤー2のリスク

仮想通貨STRK(Starknet)を購入するリスクの1つ目は、Starknetの競争負けのリスクです。

Starknetはレイヤー2の中でも独自の「STARK証明」で有効性証明を行うソリューションですが、他のOptimistic RollupやZK Rollupを活用したソリューションが数多く存在しています。

このように、既にレイヤー2は飽和状態とも言われています。

今後Starknetが独自の強みを生かせず、他のレイヤー2に競争負けして利用されないネットワークとなってしまった場合、仮想通貨STRKの価格にも影響が出るので注意が必要です。

リスク②：海外取引所を利用するリスク

仮想通貨STRK(Starknet)を購入するリスクの2つ目は、海外取引所を利用するリスクです。

海外取引所は金融庁に「暗号資産交換業者」として認可されていません。

海外取引所は上場銘柄・レバレッジ・資産の管理方法などが国内基準ではなく、資金決済法に準拠できないからです。

国内の規則に従って運営が行われていないため、この点で厳重な注意が必要です。

国内取引所では顧客から預かっている金銭は信託会社に信託する決まりになっており、仮に運営会社が破綻しても信託分は影響を受けず、優先して返還される仕組みになっています。

※返還が保証されている訳ではありません。

海外取引所で「プルーフオブリザーブ」と呼ばれる仕組みで、顧客から預かっている仮想通貨を含む全ての総負債より、保有している準備金が多いことをオンチェーンで証明しています。

どちらが安全等の優劣はないですが、いずれにせよ国内の規則に準拠したものではないため、注意が必要です。

リスク③：STRKの価格変動リスク

仮想通貨STRK(Starknet)を購入するリスクの3つ目は、STRKの価格変動リスクです。

注目を集めているアルトコインには投機的な資金が一時的に集中して価格が上がったり、大口の売却により暴落を引き起こしたり、ボラティリティが高くなる傾向があります。

仮想通貨STRKは時価総額・取引ボリューム共にアルトコインの中では上位の方ですが、ビットコインやイーサリアムと比べると価格変動は大きいので注意が必要です。

まとめ：STRKは国内取引所では未上場

仮想通貨STRK(Starknet)が上場している海外取引所は次の3か所です。

下のリンクからBitgetの口座は開設できます。

海外取引所は日本国内では無登録でサービスが提供されています。国内の規則に準拠した運営は行われていないため、この点厳重な注意が必要です。仮想通貨取引所の利用に関する注意喚起は、金融庁公式サイトの「暗号資産の利用者のみなさまへ」を併せてご覧下さい。